≪令和2年 年頭のご挨拶≫ | 小渕優子 オフィシャルブログ Powered by Ameba

≪令和2年 年頭のご挨拶≫

明けましておめでとうございます。

皆様にはお健やかに新年をお迎えのことと、心よりお慶び申し上げます。

 

昨年5月、天皇陛下がご即位され、令和時代が幕を開けました。我が国の長い歴史に思いを致しながら、これからも戦争のない平和の時代が続き、国民の暮らしが豊かで幸福なものとなりますよう決意を新たにしているところです。

 

さて、我が国は、平成の30年間で大きな構造変化に直面しています。人口減少・少子高齢化の進行はもちろんのこと、個人の働き方やライフスタイル、企業経営のあり方など様々な側面で多様化が進んでいます。デジタル化の急激な進展により、経済社会のグローバル化が一層加速し、こうした構造変化が財政や税制にも大きな課題を投げかけています。

特に今後、日本の総人口が減少し続けていく中で、半世紀後には生産年齢人口が約5割にまで低下すると見込まれており、こうした変化は、生産年齢世代を主たる支え手として設計されてきた社会保障制度にも影響を与えると考えられます。

その点で、昨年の消費税率10%への引上げは、全世代型社会保障制度に向けた第一歩となり、引上げ分の税収は、年金・医療・介護などの社会保障費とともに教育負担の軽減・子育て層への支援に充当されました。しかし、消費税率の引上げを経てもなお、次世代への先送りが続いている現状を考えると、今後は年齢を基準にするのではなく、負担能力に応じて制度を支えるという考え方が必要だと思います。安心を守る全体像が見えて初めて私たちの将来不安も和らぎます。社会保障の充実・安定化と財政再建を同時に目指す、という難題にこれからも取り組んでまいります。

 

今、世界は大きな変動期にあります。経済のグローバル化の進展が、更なる成長を生み出す反面、格差の増大や移民問題等が発生し、保護主義や内向き傾向が顕著になっています。米中間の貿易摩擦、中国経済の先行き、英国のEU離脱、さらには中東や香港をめぐる情勢など、世界はますます不透明さを増しています。そのような中で、日本を取り巻く環境を安定的なものにするには、近隣諸国との関係を強化することが重要であり、特に中国との関係は最も大切な二国間関係の一つであります。今年春には、習近平国家主席の国賓としての訪日が予定されており、経済交流・青少年交流などあらゆるレベルでの交流を拡大し、新たな発展を目指す一年となりますよう、私も日中友好議連事務局長として力を尽くしてまいりたいと思います。

また、韓国も重要な隣国です。残念ながら両国関係は非常に厳しい状況に直面しておりますが、中長期の国益を見据え、様々な機会を通して対話を強化し、関係改善を図る努力をしてまいりたいと思います。

 

昨年は、全国各地で地震・集中豪雨・記録的な暴風などにより、自然災害が相次ぎました。群馬県内でも西毛地域を中心に土砂崩れが発生し、甚大な被害をもたらしました。被災された皆様に心からお見舞いを申し上げますとともに、これらの教訓をしっかりと踏まえながら、防災・減災・国土強靭化対策を着実に実行し、災害に強い安全で安心なふるさとづくりを進めてまいります。皆様には、これからも変わらぬご支援とご協力をお願い申し上げます。

 

結びに、本年が皆様にとりまして素晴らしい年となりますようお祈り申し上げ、私の新年のご挨拶とさせていただきます。

 

2020年1月1日

小渕 優子