実写化不可能と言われた、

綾辻行人の原作小説を実写化した

huluオリジナルドラマ『十角館の殺人』!

全5話。これを観たいがために、

解約していたHuluを1ヶ月だけ復活させた。


先月の配信日の直前。

ずいぶん昔に読んだ原作を

ものすごく久しぶりに読み直した。


細かい部分はだいぶ忘れていたけど、

やっぱり<あの一行>は衝撃的。

ページを繰って<あの一行>を

目にした時に得られるカタルシス。

初めて読んだ学生の時の自分も。

「あぁ…!」と唸った、<あの一行>。


…これ実写化なんてできますか?



◽◽◽以下、ネタバレ要注意!!◽◽◽





…できましたね、実写化。

…できてましたわ、実写化。


第四話のラスト。

<あの一行>の映像化。


ミステリ研究会の面々は、

海外のミステリー作家の名前を

ニックネームにして呼びあっていると、

説明を受けた島田兄。


江南も自分は、ドイル。

コナン・ドイルだと説明。


「っていうことは…守須君は…」


島田刑事が尋ねようとした、一瞬。

強い風が吹く。


「…モーリス・ルブランあたりかな?」


風で目に塵でも入ったのか、

下を向いて眼鏡をはずし軽く目を擦る守須。

「…いえ、僕は」

そう答えながら、風のせいなのか、

オールバックだった髪型が崩れて…。


…顔にかかるうっとうしいような前髪。

…睨め上げるような、その目つき。

そこにあらわれたのは。


「…ヴァン・ダインです」


『守須恭一    

             小林大斗』と、表示され…


『守須恭一      ヴァン

            小林大斗』…と、ヴァンが追加。


…そのまま作品中初めての

エンディングクレジットへ。


…ゾクっときた。

<あの一行>をこういう風に

見せてきたかーー!と。


最終話のラストも。

自らの犯行声明の入ったガラス瓶を

子供に託す守須。

セリフはなく、聞こえるのは波の音だけ。

印象的でとても好きなシーン。


千織の本心を丁寧に描いていて、

今回の発端となったミス研の飲み会の

くだりをよく理解できたし、

それによって、

守須の犯した罪の重さと愚かさが

よりいっそう身に沁みて……。


自分は今回初めて知った、

守須役の小林大斗という役者さん。

https://www.missing-p.com/member/kobayashihiroto/

ヴァンに注意がいかないように、

いろんな工夫があった演出は

もちろんのことだけど、

やはり彼の演技力あってこそ…!

守須とヴァンの演じ分け、お見事でした!

この方のいろんなお役をぜひ拝見したい!

と切に思いました。


原作を読んでいない相方は、

「途中から守須が怪しいと思ったけど、

ヴァンと結びつかんかった~」と。

もう一度。第一話から見返して、

「あぁ、同じ人だ!」と納得したもよう。

「でしょ~♪」とニヤニヤする自分。

良い作品観ると、こういう時間も楽しい♪


ドラマ『十角館の殺人』。

ベテランキャストと

若手キャストの配役の塩梅も絶妙だし、

原作ファンも、初めての方も、

どちらもしっかり楽しめる作品。

大満足!!