『畳屋のあけび』全公演終了しました。
ご来場いただいたすべてのみなさま、ご来場いただけなかったまでも応援くださったすべてのみなさまに感謝します。
白戸という元軍医の役。時代としては、僕の両親が生まれた頃の物語。そのときすでに大人である人間を演じたけれど、ということは、じいちゃんくらいの世代だったんだな、って。
戦後間も無くの世界がどんなようなものだったか、今の感覚も持ち続けるように気をつけながら、想像をしました。命の重さはもしかして今と違ったかもしれないし、痛み、というものへの考え方も、いまとは違うのかも。とか、とか
伝えたかったのはただひたすらに、生きることに対してしぶとくいようよ、ということ。
そのテーマを浮き彫りにするという意味で、「当時の人は心が強かった」なんてことにはせず、白戸医師をとっても普通のひととして演じてみました。強い人なんかじゃなくても、僕ら、生きてける。
主宰の性格が良いからに違いないし、運命が味方してくれたからかもしれないけれど、素晴らしい座組でした。僕ら作品に入り込んだらずっと一緒にいるけど、作品終わって解散したら、また会う日なんていつになるかわからない。けど、全員、それぞれの方向まっすぐ見ながら走って、時たま、「あいつもがんばってるかな」なんて、思うことができるのが、幸福。自分の人生に大好きな登場人物が増えたこと嬉しくて、魔法はまたほんの少し強まる気がする。感謝。
塩崎こうせいと、なんか、ほんとに、冗談みたいにたくさん物創ってる。不思議。言葉少なく、必死で自分の美しいと思うものを突き詰めるこうちゃんが大好きです。これからも、いろいろ、一緒にやっていくんだろうな。