畳屋のあけびという作品の舞台稽古に通う日々を終え、劇場入りを果たし、そして初日を迎えた。リュズタンの稽古用の初稿を提出!予定より長引いてしまったけれど、少しホッとしてる。ホッとしたのも束の間、急ぎの締切があと2つあることをさっき思い出した。うぅむ。でも、とりあえず、本番に集中。


おぼんろは12日に稽古開始。調子は、いい。畳屋のあけび以外の時間は、打ち合わせや準備。だいじょうぶ、よい、よい。よよいの良い。踊り出しそうなくらいに元気でいようと思います。


4日は父の命日。


一座が仕込みのために劇場入りしている日ではあったけれど、お休みをいただいた。あちこちから父のために花が届いて嬉しかった。花が大好きな父である。家につくった祭壇が花畑になった。これからもたくさん花で飾ろうと思う。


意外かも知れないけれど、この1年の間、僕らはほとんど父の音楽をわざわざ聴いてない。昨日も、まだ、そう。あ、でも、家族で食事に行った。ほとんど外食なんかしないで過ごしてきた家だけど、なんか、何かっぽい感じになるかな、と、外食。母が勧めた地元のレストランだったけど、やはり、母の料理の方が美味しいと思ってしまう自分もいる。


基本的には、一日中台本を書いていた。実は少し締切を逃してた。はやく語り部たちに送ってあげたかったのだけど、改稿というのは緊張する。


小説になることで改めて1年間物語と向き合ったし、演出もものすごく変えるのだけど、去年のすべてを愛してもいる。


まあ、いい。気楽にやる。自分が死ぬまで繰り返すつもりの物語だ。今年は今年。ちゃらんぽらんの羅針盤で海を進むくらいが冒険には良いのだもの。


不思議なことに、自分のパソコンが使えなくなった。で、父のパソコンを使ってリュズタンの台本の仕上げ作業をした。


父のパソコン、ずっと、触れなかったのだけど、もうどうしようもなくて、何せ、締切だし、書かないわけにもいかなくて、使うことにした。


いろんなものが目に入ってくるし、心に浮かぶ。今回の執筆は、やはり、それなりに、アレだ。サントラを聴きながら作業せざるを得ないし、扉を、開けざるを得ない。のみこまれる。


1年前に父のために描いた物語を、父のパソコンで父を感じながら、もう一度完成させていく。数奇。


畳屋のあけび、みんなにたくさん会えて幸せ。


昭和の人情に溢れた、とにかく生きていこうぜという気持ちになる物語。戦後の日本を舞台にしてるけど、なんか、人間ただの時代に生きている人もみんな同じような生き物なんだろうなって思う。温かい涙を流したい、ちゃっと疲れたあなたに贈りたいです。

いち出演者である以上、作品を客観的に評価することはできないと僕自身は思っているし、「おもしろいです!」なんて手前味噌みたいなこと言っても仕方ないとは思うけど、やはり観に来て欲しい気持ちは多いし、精一杯、贈り物になるように作品をご用意しました。

元軍医の、白戸という男を演っているのだけど、戦争を体験した人間の、命や正義に対する考えってどうなるのだろう、と、思って役作りをしたけど、でもそういうディテールよりも、物語の中での登場人物との関わりを大切にしてる。塩崎こうせいを好きな気持ちで、なんでもできてしまう。舞台の上で仲間に会うのは、やっぱり幸せ。


さあ、今日は七夕。織姫と彦星の幸せな時間を願います。天の河みたいのだけど、都会の空では無理かしら。短冊に願いごと書きました。あなたも、願いごと、してみてくださいましな。笹があちこちに飾ってあるからたまらん!と、パンダのやつが申してました。


今日もあなたが幸せでありますように。

まずはそれを、1番願ってます。


めりーたなばた。