3月27日

眠った記憶がないのに目覚めるんだから不思議だ。

桜が咲いていた。桜が咲くと、散ることを心配してしまう。でも僕は敢えて木蓮に見惚れてみたりしてる。昨日、母からハクモクレンとコブシは違うと教えてもらった。いろいろな謎が解けた。それにしても木蓮というのはとっても食べれそうだ。


この写真を撮影した30秒後、「Sakura...!」という声が聞こえて振り返ったら、外国の人が顔を上げて桜に見惚れていた。目が合って、ふたりで写真を撮った。

『パダラマ・ジュグラマ』のBlu-ray映像を編集した。高橋洋人監督とともに、10時間、休憩なしで編集室に籠りっぱなし。監督がものすごく時間をかけて編集してくださった物を、さらに演出家の目線で編集ということなのだけど、実におもしろい。


舞台の観客は、自分の座席から舞台上のどこを見てもいい。個人の顔を見たい時もあれば、全体を見たい時もある。僕の場合は演出の時点で目線誘導は緻密に計算するのだけど、映像となると、もはや目線も何も、ひとつの間近な表情を切り取れてしまう。切り取れてしまうと言うことは、他のものを捨てると言うこと。悩む。今回8台のカメラ。すごい。素敵すぎる表情が映り込んだりしてると、うわあ、てなる。

みなさまお楽しみに!


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3月28日

執筆、打ち合わせ、稽古、配信。執筆のスケジュールを後ろ倒しになり続けている。いよいよ、まずいけど、すべてにおいて意味あることをやれている実感はあるので、よい。

いま共演してるばらばちゃんは、大駱駝艦という舞踏の団体のひと。実はおぼんろ衣装の永田さんが共通の知人で、お互いに噂は聞いていたし、前にチラと会ったことある。仲良し。身体ができている人の芝居は問答無用に、いい。稽古場で舞踏のメソッドを習ったりして嬉しい。

初通しもした。たいてい、初めて通してみた時に作品の重要な問題点が見えてきたりする。そこから、どう粘り続けられるかが勝負だよなあといつも思う。初日の幕が開くまでは、基本、何をしてもいいし、なんでもするべき。劇団公演はそれがゆるされるから、いい。

稽古場をでて、22時からの配信番組に出演するため猛ダッシュで株式会社あるひの事務所に向かう。最初、21時に来てくださいと言われたのに、21時55分に着いた。正確に言うと完全に迷子になって、迎えに来てもらった。


俳優でありプロデューサーの岩佐祐樹と語らい、他にももろもろ動画など撮り、終電間近に解散。良い時間だった。5月に脚本、演出、出演をする舞台。こちらも執筆締切がそこそこ近い。


3月29日

まあ、いつものような毎日。服装が難しい。あったかいの?さむいの?


花粉症でないはずなのに、くしゃみがたくさんでる。


半年以上も手の指を突き指したままで、最初は「折れたかも」なんて思ってたけど、折れてるにしてもさすがにおかしい。トレーナーの人に聞いたら、手の指はあんまり休められないから、長引くのだそうだ。そうかー、と思ったところで、手を使わぬわけにもいかない。

みなさんのお力のおかげでカンボジアでの井戸建設が決定。ジュロコロ基金の第一期で集まったのが1,746,062円。たくさんの賛同者がいてくださったことに勇気と安心を得ることができた。


子どもたちに綺麗な水と学ぶ場所を届けるため、これからも活動を続けていきます。


sueharatakuma.com/jurocorofund


いまこの瞬間に、下痢や嘔吐をしながら命を亡くしていく子供がいるんだと言うことが、どうにも受け入れ難い。僕ら貧しいけど、水くらいは飲める。僕ら無力だけど、どうだ、力を合わせれば井戸のひとつくらいは贈ることができる。


これからも仲間を増やして、やれることをやる。やりましょう。


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ウィルスミスが奥さんを侮辱されて怒ってビンタした。気持ちもわかるし実際、かっこいい、よくやったと思ってしまった自分はどこかにいて、怖い。


復讐に快感を感じてしまう生き物に生まれてしまった僕ら。妻を守るために戦った男を素敵と思ってしまう私たち。


でもやっぱり、もっといい形があったのは事実。罪を憎んで人を憎まないで生きていられたい僕は、ウィルより強い男になってみたい。


プレゼンターに悪気はなかった。当たり前だけど、みんなに愛されるためにあの場にいただろうし、それが仕事。言葉の暴力にはちがいないが、悪意はない、たぶん。


で、どうしても想像してしまうのは、ビンタされた彼の家族だ。テレビで息子の活躍を楽しみにしていた年老いた母がいたとしたらどうだったろうか、幼い子供がいたとしたらどうだったろうか。自業自得だね、と言うことは理解できても、傷つきはする。


僕は、幼い頃調子に乗り過ぎる僕が外で痛い目に遭うたびに、涙を流して心を痛めていた自分の母のことを考える。


あれが、ビンタ一発ではなく、二発だったら?グーパンだったら?キックだったら?ナイフだったら?銃だったら?ビンタされた方が、ものすごく身体の弱い男で、死んでしまったとしたら?


大袈裟な話じゃない。あの暴力はかっこよかった。ウィルはもちろん賢い人だし、相手を威圧するだけの仕返しで止めることができた。でも、暴力が賞賛される世界において、そこにいる人は全員、制御が効く者たちばかりか?


んなわけない



プレゼンターの言葉は、暴力だった。それは、悪気があろうがなかろうが暴力だ。想像力の欠如によって発した言葉が、ウィルの妻を、ウィルを傷つけた。ハッキリ言って、僕は許し難い。


でも、暴力に対して暴力を使ううちは、僕らの未来は雲行きが怪しい。所詮バカしかいない我々人類である。


こんなことを言うのは、僕が僕の大切な人だけは絶対に暴力に巻き込まれてほしくないからだ。なにがあろうと、例え、バカであろうと、自業自得であろうと、絶対に、巻き込まれて欲しくない。


あぁ

どうにかならないものかな


まずは、奥さんと、ウィルと、ビンタされた本人と、あと、そのご家族の気持ちが平穏でありますようにと祈ってます。


稽古。野村宏伸さん。ひろのぶくん。実は、劇団員わかばやしめぐみが過去に演出していた『花火の陰』に出演していた。たくまは、アフタートークに行ったことがある。


かっこいい。芝居の相談などをする日々。「飲みいきたいね〜」と言いながら、素面で語り合う日々。

夜は大急ぎでアトリエに帰り、自身のオンラインサロンMonogatalinaの『ゆるっとおしゃべり会』配信。ゆるっと創作のことなど物語るという場所だけれど、昨日はもう締切ありすぎて、少し作品のことも相談してしまった。


3月30日


明け方までアトリエで作業し、仮眠を取り、執筆し、稽古へ。通し稽古をした。


明日は早朝に出発して栃木で撮影。まだすこしやることが残っているけれど、早く眠らねば。


みなさんお元気かしら。お元気でありますようにと願ってます。


幸せですか。もしくは、幸せと思えていますか。


あなたの幸せ願ってます。でも、無理はしないように。


おやすみなさい。

ぐっすり眠れますように。