忙しい。「忙しいって漢字は、心を亡くすと書くのよ。」と誰かが言ってたけど、別にそんなことない。やること多けりゃ多いほど心が膨張して分裂して騒ぎ出して、なんか、もう、落ち着けー!ってなる。


『おしり筋肉痛』の稽古に通う日々。トキアって名前の、医療従事者の役。メディカルな専門用語が口に馴染みなくて大変なんだけど、喋ったことのない言葉を喋れるのは俳優の喜び。1回や2回

声に出しただけじゃ自分の言葉にはならないんだけど、役として言葉を「体験」すると、末原拓馬自体がちょっと変わる。これまでにやったいろんな役のカケラが自分を形成してるんだろうな。


「完璧なものを出すよりも間に合わせる方が大事だから」と言われた途端に手が止まることがすごく多い。気遣ってくれてるのだろうけど。

「完璧なものを、しかも、間に合うようにやってくれ」と言ってくれると、案外、できる。


たいていのものは、2択と思わなくて、いい。捨てなくても、大丈夫


電車の窓から、釣り堀を目撃した。


釣り堀の中の魚たちの心持ちは?釣られる前提で、どんな生き方をできるのか。


生き延びることに喜びを見出す?生きられるだけ生きるその時間のクオリティを上げることにすべてをかける?「釣り堀の中の魚」のプロフェッショナルさを磨く?人間を楽しませて思い出にしてあげるのが生まれた意味だ!って。


「こんな狭いところで、誰かに運命を決められてしまっている悲劇」


でもじゃあ、川ならいいのか。

池ならいいのか。

海ならいいのか。

地上を歩くことができればいいのか。


運命は、どのくらいまで自由だったら気が済む?

「これは宝探しです。ここには絶対に宝がありますよ」なんて、ゲームの時くらいしか言ってもらえない。だから、みんな探しもしないから、見つけられない。


「ここには宝物があるにちがいない」と信じて世界に目をこらす。次第に、見つかる。いろんなものが宝なんだなと気付き始める。


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価値観のアップグレードが必要ということについて、信頼おける方がセミナーを受けてきたとのことで、話をおすそ分けしてもらった。


僕らは、言葉や物語が無意識のうちに誰かを傷つけていないかを常に気をつけなければならない。


幸にして、我々の想像力は進化する。


誰も問題視しなかったことが、実は問題であると気付けさえしたら、直そうとできる。僕らは知識によって、人の痛みを想像できるようになる。良い生き物に生まれたよね。


クラスのみんなが何かで盛り上がってるときに、密かに傷ついてる誰かがいないか、神経質に気をつけて想像し続ける僕らでいたい。

オトムギ。稽古は際限なく楽しい。思えば、プライベートで誰かと遊ぶことがほぼ皆無な自分にとって、友達とわちゃわちゃできるのって稽古場、板の上だけだ。



前に相手役のゆかちゃんが「一身等の親族」という台詞を「いっとうしんのしんぞく」と読み間違える。想像力豊かに姿を思い描いて、ひっくり返るほど笑う。



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自分を疑う。

仲間も疑う。

疑って、足りない部分を見つけ、目を背けないで、直す。


だから、信じられる。最後の最後で、自分も、仲間も、信じられる。傷ついてでもやってきた、ということが、強さになる。


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風磨がバラエティの冠番組を持つというニュースに笑う。「ここから舞台俳優として頭角を表していくのだろうなあ!」と思っていたあの頃。バラエティで頭角を表してるやないかい。


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常識について。わかっていて囚われないことと、無自覚に破ってしまうことは、ぜんぜん違う。


僕らは言葉ひとつで良くも悪くもどんなことでもできてしまう。だからこそ、常識を知らないといけないし、常識がなぜ大切にされてるかもわからないといけない。


大抵、常識っていうのは誰かを守るために存在している。


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バッファローボーン、水牛のツノが売ってた。そのために殺したのではなければいいと願う。


それにしても、骨が売られるのはいい。タクマボーン。


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舞台俳優の稽古場での仕事って、演出家の感性を刺激し、調理される事、共演者にヒントを与える事だと思う。限られた稽古時間の中で役立つため、稽古場に入る前に夥しい量の準備が必要になる。全編を何度も読んで登場人物の役割を理解し、創作の本番として稽古に臨む。仲間のため、作品のため、観客のため。プロってかっこいい。


脚本を提供してる『グレートフル・グレープフルーツ』の顔合わせに行った。脚本の仕組みや、それぞれの役割なんかをお伝えした。後、いない俳優の代役なんかもした。初演時も脚本演出のみで出演はしなかったので、この作品を演じるのは実は初めてと気付いた。あまりに良い戯曲で、やっぱり自分は天才なんじゃないかと思った。


劇団員とズーム会議をした。先日、講談社とホリプロのプロデューサーチームと会議したので、そこからの、報告と、相談。稽古後にアトリエまで帰りつかず、屋外でやった。8月にはリュズタンだ。いよいよ本格的に動き出す。楽しみだ。

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ちょっとブログ更新久しぶりすぎて、長くなってしまった。まあ、色々あった。色々な時間を過ごしています。


稽古の行きつつ、割と急ぎ気味な5つの執筆締切に追われている、なう。会議と打ち合わせなども多く、とても、いい。いいことだ。もろもろ、連絡など返せてなくてごめんなさいという気持ちだけはちゃんと持っています。

あー、そう。髪を染めた。東欧に想いを馳せてる。いろんなことを考えてしまってる。本当は、それだけで何もできなくなるくらい。


力が欲しい。


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今日も性懲りもなしにあなたの幸せを願ってます。季節の変わり目は心も乱れやすくなるけれど、どうかどうか落ち着いてやっていこう。