メイクルームでてっちゃんが突然「僕はリスが好きなんですよ」と話し始めた。
メイクさんとともに、「!?」てなる。「!?」となった我々にまったく気づかぬまま、なぜリスを好きかを語り続けるてっちゃん。
「なんでリスの話を始めたの?」
と、どうにか聞くも。
「好きだからですね。」
と答えられた。なんなん
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舞台の収録が始まった。実はいつも、全ステージ撮っておいて欲しいと思う。どのステージもやっぱりちがうし、それぞれ、かけがえのない奇跡みたいなことが起こる。そうするために、やっぱり、すごく精神と肉体を削っている。舞台の上での出来事は、人生のすべての時間と同様、繰り返せないものでありたい。そう願いながらに、板にたってる。ウォーミングアップは朝起きた時から徐々に始めて、劇場に入ってからも何時間もかける。一生に一度しかできない演技をしたい、と、毎ステージ思って臨む。だから、全部収録して欲しいけれど、それは実際には無理で、えっと、何が言いたいかというと、収録回以外は、劇場に来てご覧になったみなさんの記憶の中にだけしか残る術がないのですから覚えておいてくださいお願いします僕らの時間、て、そういうことです。そういうこと思うのです。
Aルートメンバー。
白いのは、ゆうき。ゆうきは優しい。今回、初めて稽古場に行った時も、ゆうきがいろいろ、黒と白というものについて教えてくれた。今日はステージで急遽、歌ってた。緊張で震えているのに、歌がめちゃうまいというシュールさだった。
りゅうて、謙虚な大物、て感じ。ある日ある場面で吹き矢を吹いてみたらキャッチした。今日、なんも言わないでナイフを投げてみたら、ナイフもキャッチした。
夜の回の、真間の時間を二人で任された。
ハルートが素敵すぎて逮捕した。
鍵はうっかり底無し沼に落としちゃったごめんね
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ちなみに昼の回の幕間の時間は、しゅうとたち。しゅうと、明け方4時までかかってネタを仕込んでたって。流石のクオリティだった。適当人間風、超職人。お喋りすぎて懲役を食らったことがあるとかないとか。
舞台上でウォーミングアップするのが自分だけで、なんだか贅沢。天井が高いから、気持ちい。スタッフさんたちの本番準備の喧騒に紛れて徐々に自分の魔力を高めていく時間は、ちょっと神聖だと思ってる。
作品に、なるべくたくさんのものを捧げたい。それが、自分なりのお祈りなんだと思う。必要最低限の力でやる方法もわかるのだけれど、どうやら、それだと、自分にとって意味がないみたい。
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本番でマリオンクレープをプレゼンするという大役も仰せつかった。クレープになりたい。
包まれる側と包む側がいたはずなのに、気づいたら、ひとつの、クレープと呼ばれるものになってる、それって、すごいこと。
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朝、劇場に入ったら基本、退館まで外出はしない。大雨の中やってきたけど、帰る頃には晴れていた。
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永遠の時を過ごす天使の物語をやってるのに、それは、明日で終わる。それが、なんだか、心ざわつく。
でも、これは素敵なことなんだと思ってる。未来はわからないけど、未来のことを考えられるのは、今がどんどん終わっていくからだ。それがちょっぴり、痛いからだ。
どうせ僕らまたすぐ出会う。
それは、そんな気がするし、そうであるために頑張ろうぜと約束したいと思う。
でもやっぱり、ちゃんと、明日の千穐楽のことは寂しがっていたい。そう思う。
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おやすみなさい。
素敵な夢を見れますように。
その夢を、あわよくば忘れないでいられますように。そうでなければ、忘れた後でもその夢がこの世界のどこかに残っていますように。
おやすみなさい。
すべての出会いにありがとう。