おぼんろの公演準備に明け暮れてる。いろいろやったけど、やっぱ、おぼんろは、特別で、命というか、心を削って描く。


パパがテーマ曲のアレンジ作業を進めてくれた。聴いた。泣きそうになった。幸せの詰まった物語をやろうと心に決める。いまは、というか、生まれてこのかた、ずっとなにかが怖くて、たぶん、なにかと戦わなきゃという心持ちのさなかにある。で、涙にひっぱられて暴れそうになりながら生きてきた。そんなとき、父や母の優しさが、幸福への悲願が、自分を引き戻してくれる。幸せになるために物語をやっている。心の底から、そうなんだ。


タイトルを決めかねてる。世界観と、場所は決まってる。キャストは、まだ。


演劇界を変えようという心持ちは特にないけれど、世界を少し変えようとは強く思ってる。


『蝶の筆』な、現場にあった個包装の柿ピーが、あまりに中身が少なくて記念にもらってきた。一粒あたりの価値が半端じゃないのだと思う。


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髪を切った。ほんとはすごく慎重にやらないといけないのだけど、なんか、思いつきで、ふらっと、計画性もなく、切った。ちょっと刈り上がったりもしてる。ハムレット以来の短さかも。すごく短くなった。


緊張する。パパはロックミュージシャンなので、昔から短髪を嫌う。髪がボサボサしてないと親不孝な末原家。


緊張するので、自撮り写真をみんなに見せたりできない。昔から、自分の顔が苦手。俳優の風上にも置けない。風下に置くくらいでちょうどいい。


家の近くでビワをみつけた。色が変わるのを楽しみにする。この子たちを自分が食べることは将来ないだろうけど、でも、この子たちが熟していくのを想像して心待つのはしあわせだ。


でも、ビワの気持ちはどうなのだろう。考える。熟したいのだろうか、違うのだろうか。


ビワを応援することにする。自分勝手に、ビワの気持ちをなるべくたくさんの方向性で想像して。