おはようございます。

ご心配をおかけする文章のまま、
沈黙となってしまいごめんなさい。
要領を得ない冗長な文章ですが、
なるべく自分の中にある考えを吐き出そうと思いブログを書きました。
お時間のあるときに目を通していただければ嬉しく思います。

いろいろな方から、お叱り、優しい言葉、励ましの言葉など、たくさん頂きました。

おぼんろのことを自分たちのこととして考えてくださる方、気にかけてくださる方、
こんなにもいらっしゃるのだと改めて感じて驚いています。

そのことについて、どう感謝を伝えていいのかわかりません。ショックを受けていた自分にとってみなさまの優しいお言葉が、どれほど救いになったかは知れません。

しかし、それと、起こしてしまった問題とは、別です。このことが大きな問題に発展するか、しないかは正直わかりません。でも、だからと言って「何も起きなかったから大丈夫」などと言う考えを、僕はこの大きな集団を主宰する人間として、持ち得ません。信頼を裏切ってしまったこと、少しでも、みなさまにリスクを負わせてしまったこと、そのことをどう償うべきなのか、考え続けていました。

前回の投稿で、「活動の自粛」と言う言葉を使いました。
僕にとっては、人生で一番過酷な償い方かも知れません。
不始末を起こしてから早急に、
様々な方と話し合い、
ご迷惑をかけてしまった方に、
真に誠意を見せることを考えればそれが最良の方法かもしれないと思いました。

演劇を始めた当初の自分ならば、
こんなことに苦しまなかったと思います。

僕自信に関しては社会に対して極めて楽観的です。
そして、責任感もモラルも持ち合わせないのこそが、
自分だと理解して生きて参りました。

社会のルールや常識なんて関係ない、
モラルなんてしゃらくさい、
乱雑でもいいから進み続けていればいい

そんなモットーを原動力としてきた自分にとって、

ここ最近の、
劇団の規模が膨らみ始めてからの
「責任ある立場」と言うのを、
持て余していたのは事実です。

この、「です」や「ます」も、
二年くらい前には冗談でしか使うことができず、
いまでは毎度おなじみの前説も、
以前は全部ため口でやっていたものだから、
大人の参加者を本気で怒らせてメンバーから怒られることも何度もありました。

しかし、
仲間を失うのが怖かったのと、
「メジャーになろう」と言う強い意志があったのとで、

僕は敬語を覚えました。

当初は受付も、
会場の入り口に自分が立っているだけでした。
路上公演の延長くらいで十分だと思っていたからです。
おつりも用意せず、
小銭が必要になったら並んでいる参加者に
「細かいの持ってる人ー?」と聞いて用意しました。
お金のない人はあめ玉を持って観にきました。
予約も適当だったものだから、
どう考えても会場のキャパシティを超えて参加者が訪れる日もありました。
「仲良くなって!折り重なるように座ってもらうから!」
と言う対処法でした。
すべての参加者の顔と名前を覚えていました。
公演決定も、本番一ヶ月前に思い立って、ブログで告知、
そこから劇場を探しにいく、
そんな有様でした。

責任感は、強くありました。
それは、いち表現者としての、責任感。

しかし団体の長としては、果たしてまったくで。

今以上に失うものなど持ち合わせていなかった頃、
どんな問題が起きようと、
誰に迷惑をかけようと、
自分が消えればすむ問題だ、
くらいに考えていました。
怖いもの無しで走り続けるのは過酷だけれど楽しいものです。

けれど僕らは、
団体を大きくすることを選びました。

メジャーになりたい理由は自分にとっては明確です。
欲しいのはお金でも名声でもなくて、
なるべくたくさんのひとに、
自分たちの物語りを贈りたい。
ただその一点です。

世界は思ったよりも大変なのだ、と言うことを知ってから、
なるべく大きな声で発言をできる人間になりたい
そう思うようになりました。

けれど、それは簡単なことではありませんでした。
作品の上で信念を貫き、
それを多くの方に贈り続けるためには、
世界や社会とうまくやっていく必要がありました。

苦ではなかったです。
「ですます」を手に入れて、
時には頭を下げることもして、
トラブルを起こさないようにする。
公演計画を事前に練る。
おつりを用意する。
受付を配置する。
予約表を作る。
ひとつずつ、
一歩ずつ、成長して参りました。

その努力は、
ここ数年で、みるみるうちに実を結びました。
現在おぼんろが3600人以上を動員する劇団となっていることは、
自分にとっては本当に嬉しい誇りです。
プライベートでの楽しみをいっさい持たない自分にとって、
このことが、人生のほとんどの部分です。

しかし、劇団が大きくなるにつれ、
団体の長として求められることも増え始めました。
仲間やたくさんの方の厚意に助けられました。
制作部を発足し、
どうにか公演を続けて参りました。
しかし、肝心の主宰である自分が、
団体経営としての「メジャー感」と「アングラ感」の狭間で、
揺れ動いたままで、
劇団体制はある段階から一向にしっかり固まらぬまま
ここまで来てしまいました。

公演の規模の、劇団の体制のクオリティがアンバランスになり、
周りが不安に思い始めていることにも気付いていて、
ここ二年ほど、毎日ずっと悩んできました。
外で仕事をするようになり、
様々な現場を踏めば踏むほどに、
「プロフェッショナル」であることへの嫉妬と憧れを抱き、
一方で、
自分たちだけが持つものが何かがはっきりし、
誇りを抱く自分もいたのです。

先延ばしてきました。
だいぶしばらく。

『パダラマ・ジュグラマ』でも、
解決すべき問題は多く顕在化しました。

それでも尚、
どうすればいいのか決めかねて、
既に20日あまり、先延ばしてきました。

そして、今回の不始末。
今回のことに関してだけ言えば、
システム上の不備と言うよりは、人的なミスが原因です。
とはいえ、
団体について真剣に考えねばならないタイミングに来ているのだな、
と言うことが明らかになりました。

問題が起きてから、延々考えましたが、
どうしても、同じ結論に行き着いてしまいます。
こんなこと言えた立場ではないのですが、


おぼんろを解散させたくないです。


誓います。
今後もう二度と、同じようなことを起こさないこと。

個人情報の管理方法については、
完全なセキュリティーを組むように対策をとりました。

今後の劇団運営についても、
早急に体制を整えて進んでいきます。
自分の気持ちを整理し、よく話し合い、
この集団を唯一無二の存在にする方法を考えます。

ご迷惑をおかけしたすべてのみなさま、
またこのような騒動でご心配をおかけしてしまったすべてのみなさまに、
心からお詫び申し上げます。

このことによる何かトラブルが起きた際には
どうかすぐに劇団までご連絡ください。
全力を持って対応させていただきます。

そして、
信頼を裏切ってしまったことへのお詫びは、
今後、
劇団として真摯に成長していくことで果たさせてください。

また0から、気を引き締めて這い上がっていこうと思います。
どうかみなさま、厳しい目で僕らを見張り続けていていただければ、
幸いに思います。

明日の『パダラマ・ジュグラマ』大打ち上げ、
予定通りの開催とさせていただきます。
おぼんろの現在の問題、
今後の進むべき方向についての、
要望やご意見など、
なんらかの形でお伝えいただきたく思います。

こんなこと言える立場ではないのですが、

やはりどうしても、
僕は僕らのこの【おぼんろ】という現象を、
シアターコクーンにまで持ち込みたいのです。

以上、長くなってしまいましたが、
いま僕が、考えていることです。