七月最後の晩、
稽古はほんのちょっぴり早く終わって、
うかうかしてたら、
なんかみんなと飲みに行きたくなってしまうかもしれないと思い、
即座にスタジオを出る。
 
例によって、おぼんろのとしもりさんの家に行き、
『マクベス』の自主稽古に付き合ってもらう。

というか、
剣の持ち方を聞く。
としもりさんは殺陣師でもある。

一応、王子様の役なもんで、
どうにも剣をぶら下げっぱなし。
小学校の頃リコーダーを持ち歩いて生活していた時期はあるけれど
生まれてこの方剣は持って生活したことがない。
邪魔!
「あーもう!」てなるから、正しい扱いを聞きたかったのだ。

それにしてもつくづく、
俺はそういう基礎知識がまったくない。
今回もこうして、インスタントに学んでしまう。

で、そこから終電まで、
おぼんろの台本打ち合わせもする。

記念写真の構図もさすがにネタが尽き始め、
「引いてダメなら押してみろ」とばかり、
ドアップ。

狭い畳の上で頬と頬をぴったりくっつけて座るふたりを想像してほしい。

俺らなりの、プロ根性でした。