緑の兄弟は座席でクスッと吹き出した。何度も。拓馬の目の前で。
人にはそれぞれ才能があるのらよ。
電車で漫画を読んで、
思わず吹き出す。
この才能は、拓馬にはない。
恥ずかしいもん。
て、ここまで読むと、
なんか、イヤミみたいな文章にみえるかもわかんない。
でも、
もしもだよ
例えば、緑の兄弟が将来、
放射能が怖くない薬を発明したり、
世界合衆国の幹部になったり、
アカデミー受賞監督になったり、
もし、
したら、
間違いなく伝記には、
「緑の兄弟は昔から変わった少年たちでした。電車の座席で並んで漫画を読んでは、人目もはばからず、クスクスと笑ったと言います。」
とかですゆ。
そう書かれると、なんか、
「熱中する力があるんだなぁ」
とか、
「どんなときでも笑ったんだな」
とか
「他人は他人、自分は自分、と、堂々としてたんだなあ」
て、なる。
だから、
この文章を読んでいる、
ちょっとだけ様子のおかしいあなたよ!
その癖、直すなかれ。
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そんなことを言って、
「台本かいてました」で次々とプライベートの約束をキャンセルする自分を、
優しくオブラートに包むのです。
本日、藤井としもりの誕生日です。