末原拓馬の瞬く間-HI3E3121.jpg
消えた言葉とか約束とか思い出とか、

お墓を出してあげられればいいのに、

ちゃんと、天に昇って行ってるんだろうか。
忘れなきゃ進めないような類のもの、
頭の中にしか存在しなかったもの。

忘れた瞬間に、宇宙のあらゆる場所からも姿を消してしまうもの。

その感覚があまりにも恐ろしくて、
どうしても、消えてほしくないと思った瞬間が不老長寿でいてほしくて、
買うのが、お土産とか。かな。

あと写真。俺の場合は、文章。

達成されるつもりで達成されなかった数限りないエトセトラは、
パラレルワールドの中でやっぱりキラキラ笑っているものなのかしら。

携帯電話は料金未納で止まり、
その他もろもろ、督促状がきてる。
“下駄箱にラブレター”的なダイナミズムで持って、
なにかを督促される日々。

そして、やってしまった。
一週間前に姉からたくされたツタヤへの返却物を、
あぁ、
一度も思い出さぬまま放置していたことに気付く。

なんてこった。
金がないときほど無駄に金が飛ぶ。

そもそも、所持金もわからない。
アルバイトをしても、いくらもらってるのか知らない。
一生懸命部屋を探してみると、そこかしこにいくらか現金がある。

よくない。
よくないことが、ありありとわかる。

ありあり。

ありさんのあくび。
ぞうさんのあくび。
ぱんださんのあくび。

ぱんださん。

行かなきゃなぁ、ぱんださん、みに。

ありとあらゆるパラレルワールドのなかでも、
ぱんださんは、
みにいきたかった。

そして気付く。

あたしは優柔不断だけれど、
あんがい、

“どっちに転ぼうとも、外したくないこと”

みたいのが、ある気がする。

そんでそういうものほど、
雑に使って、外しまくってる気がする。


7月12日。


押しも押されぬ、今年の後半だ。

何してんだ、俺。

なにをしよう。

一番したいことを、してるかな。