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一年前にうちの劇団の稽古で発表した短編を、

個人的に、
すごく気に入ってて、

宇宙のどこかでいまは無期懲役に永眠してる、
その、ちいさな物語がわびしくて、

17回と5センチ、それから46日間くらい悩み通したら、

すこん。


「あ、そうか、公演にしよう。」


と、電球ピカリ、こめかみあたりにハッと光らしたのだけど、

そもそも文字としてはチラシの裏に書き殴った記憶しかなく、

もちろんその紙はいまごろ溶けている。

“溶けている”はメタファではなくて、

雨ノ日も雪ノ日も鞄にいれ続けた結果、
たぶんマジマジに文字通り溶解されたとおもうのだ。


ちきしょぉ。

大気になった言葉たちを、
手当たり次第の深呼吸で、

甲子園に膝をつく高校球児よりも取り返しのつかないオモモチで、
集積中。


10月末。

ハロウィンにかこつけてなにかやろうとおもう。
おもうのだが、
どうだろう?

表現は自由気まま、
なにせ道端で芝居ができる男である、俺は。俺サマは。

そんな、
欲張らなければ全能の立場でありながら、
後押し欲しさにヒドリゴチてみても、

そこにはただ、風が吹いてるだけ。

負けじと吹き返す、
俺は、
音痴な口笛。

口笛は、10分以上奏で続けるとハイになる。

それが、
俺がドラッグに見向きもしないで生きてこられている理由です。