末原拓馬の瞬く間
夏の朝の夢。

地球のグルグルに目ぇ回されて、ぽや~とマボロシ見る気で眺めてりゃ、世界が必死で合わしてくるんさ。

あんね、今朝ね、早朝バイト終えて、川崎のワークショップに出かけるまで数時間あってな、せっかく抱いたとびっきりの上機嫌が死んじゃいそうで、あ、もう台本書こうっと、と、おもった

で、

家だと寝ちまうっ、とビビビな危機感に囁かれてさ、ヨォシ、マクドナルドだァッ!と自転車漕ぎ出すのだ。

ところがどっこい、財布の中身は20円。
ウキャー

しゃーない屋外稽古じゃと探すこと数分、涼しそうなのは、まさにココ!日本語で言うなら、ショウガだ英語はジンジャー。
そうっ、神社!
5円玉をもっていて助かった。

でさ


ここからがすごいの。


身体訓練しててん。
これ、いま本気で取り組んでるのね。
筋力も運動神経も、どう考えてもそんじょそこらの人よりゃあるはずなのに、アクターとしてあまりに素人動き、なんでだなんでだ、ヤミクモ反復、の、毎日。

でさ、神社でやってたのね。

したらよ、おじいさんがポツンとたって、こっちみてる。
ま、挨拶するじゃんよ、オハユウゴザイマッ……

おじいさん、歩み寄ってきて、話し出すの。

シュールだけどリアルな話、そこから、おじいさん、なんとね、稽古をみてくれたのよ。

ぉっ!!!?

と思いつつも、あまりに的確なアドバイスの数々。身元も明かし合わぬまま20分あまり汗をかいて、

なんと、ひとつ身体の問題が解決してん。


夏の朝は湿度と外気で朦朧とする。朦朧として、夢が現実に、地面からカゲロって迷い込む 。