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昨夜、子らが幼かった時のホームビデオを観た。
はじめは懐かしくて笑って観ていたが 急にいたたまれなくなって
「ビデオに酔うから また後で観るね」 とその場を去った。
何でこんな気持ちになったんだろ。
必死に子育てをしていた若い時の自分を
今では 姑の年代になった自分が 労りたくなったのもある。
でも、何かが締め付けるように こみ上げる。

画面の中の父母も舅も まるで愛おしそうに
孫たちの面倒をみたり、話しかけていた。
こんなに可愛がってもらったんだなぁ。
「じいちゃん、ばあちゃん」って呼ばれてたけど、
みな元気で若かった。
でも、三人ともすでにいない。
何かに追い立てられるように あっという間に駆け抜けて行った。
自分もいずれそうなるんだけども。
もうずいぶん経ったから大丈夫だと思っていたのに
まだまだだなぁ。
鼻が詰まっているふりをして 何度もすすり上げた。