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ちょうど1週間経ったが 気仙沼に行く途中、陸前高田を通った時のこと。
噂には聞いていたが 街中が巨大プラントになっていたのには圧倒された。

復興住宅を建てるために 山を切り崩した土を
旧市街地の かさ上げに使うための ベルトコンベヤーだ。
向こう側、今泉地区の山から 気仙川を超えて総延長約3km
5つのルートに分かれている。

ちなみにダンプカーで搬出すれば約10年かかる量を
このコンベヤーを使えば 2年未満で出来るそうだ。
画期的で効率的なシステムだが 思い出の街に不釣合いな威圧感と、
「2年かかっても やっと地盤しか…」という落胆も。

一本松の近くに巨大な展望台が出来ていた。
もしかしたら これが例の巨大防潮堤になるのだろうか。

奇跡の一本松のレプリカも コンベヤーに遮られて立場がないようだ。

あいにくの雨にもかかわらず、観光客がひっきりなしに訪れている。
お盆の帰省客なのか ほとんどが県外ナンバーだった。
子どもたちは これを見て 何を感じたくれたかな。

被災した一つの町を復興させるだけでも 想像を絶する労力と資材が必要なのに
どう考えても オリンピック招致などすべきではなかったと思う。
無分別な決定で どれほど多くの人たちが失望させられ、
過酷な状況に追い詰められているのかと思うと、焦りと苛立ちを感じた。