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主人の父親は 6年前に亡くなってましてね、
心筋梗塞で突然倒れ、そのまま…。
ま、持病はあったんだけど、医師の指導に従ってキチンと自己管理してた。
後から 姑から聞いたんですよ。
倒れる少し前に 舅が ポツリと言ったそうで
「おらぁ、世の中、やんたぐなった。(嫌になった)」って。
読書が好きで、新聞もTVも 良く観る人だったから、
舅の目には2007年当時の世の中がどんなふうに映ってたんだろ。
人って 生きる気力を失うと 命も尽きてしまうんだろうか。

宮古市生まれの舅は 年若くして応召、戦地に赴く前に終戦を迎えた。
いわば 戦後の復興を支えた世代だ。
舅の死後、あの大津波で宮古は壊滅的な被害を被り、
主人の実家も1階が浸水して メチャクチャになった。
幸い家は何とか手直し出来たけど、今は誰も住んでいない。
あれから世の中の状況は ますます悪化の一途を辿っている。
もしも 舅やその世代が生きていたら どんな気持ちだろう。

仮設住宅で3度目の冬を迎えざるを得ない方々が まだ幾万人もおられる。
寒さにむかうと 普通の人でも気が滅入る。
どうか その方々の気力が尽きませんように。
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先日、観た番組で 被災地が直面している さまざまな問題を知った。
仮設住宅で暮らす人々を支えるために何が出来るか、
3人のゲストへのインタビューを ご覧下さい。
東日本大震災から2年8ヶ月。
避難生活が長期化する中、子育て世帯・高齢者・障害者の暮らしに、様々な影響が現れ始めて
います。 子どもたちの心に募るストレス、家庭内でのネグレクトや虐待、高齢者の健康悪化や
要介護度の上昇、水面下で増えつつある“新たな”こころの病…。
いま被災地の福祉の現場は、深刻な状況に直面しています。
こうした現状は、少子高齢化が進む日本の未来の縮図でもあります。
被災地の現場から、今後の「福祉」のあるべき姿を探ります。