そんな母の日 | ブドリの森

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将来の自分のための備忘録
ハンドメイドの小物は委託販売しています
いただき物の生地や付属品を活用して
極力材料費をかけずに仕上げるか苦戦中
たまにペットのインコの話も

 
 
     「親よりも先に死ぬどな、
 
     和尚さんに 『親に先立つ不孝者!!』って、
 
     お棺に 杖を投げつけられるんだっけづぉ」
 
 
                              子どものころから 何度も何度も聞かされた。
 
                              その母も昨年、亡くなった。
 
                              父は10年前に すでに亡くなっている。
 
                              親には いろいろ心配かけたけど、
 
                              母の戒めに背かなかったことだけが
 
                              唯一の親孝行かもしれない。
 
 
 
         小学生のころ、母の日には赤いカーネーションの造花が配られた。
 
         「お母さんがいない人は 白いカーネーションなんだっつよ。」
 
         でも、知る限り みんな赤いカーネーションだった。
 
         親と死に別れるなんて、ドラマやマンガだけ。
 
         貧しかったけど、幸せだった。
 
 
         あのころは 21世紀なんて遠い未来の話で
 
         科学が進歩し、誰もが便利で快適な生活が出来ると思っていた。
 
 
 
                           無念の想いで
 
                           親に先立ち…
 
                           子に先立ち…
 
 
                           家や畑や仕事や故郷や思い出までも失った人たちが
 
                           数十万人もいる未来なんて 誰が想像出来ただろう。
 
 
 
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    昨日、実家から 荷物が届いた。
 
    見慣れたブラウス、 イヤリング、使いかけのアイブロー…
 
    「母の日に母の遺品を受け取るのか~」
 
    思わず笑った。
 
    ツンと目の奥が熱くなる。
 
    ヤバイ、ヤバイ。。
 
    慌ててピントをぼかす。
 
    いまだに 「そこ」に 焦点を合わせることが出来ない。
 
    こんな想いで生活している人が いったいどれほどいるんだろうか。
 
    そんな母の日。