黙々と ただひたすら
黙々と 足を早める
どこに向うわけじゃないけれど
アスファルトよりも
脇の野芝生の方が 歩きやすい
昨夜の雨が しみ込んだ土

どんよりと垂れ込めて 煙る空
疼くのは 痛む足だけじゃなく
リフレインする 言葉の傷で
振り切るように 頭を上げれば
姿もなく けたたましく
天かけまわる ひばり