浸水域ヲ走ル | ブドリの森

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将来の自分のための備忘録
ハンドメイドの小物は委託販売しています
いただき物の生地や付属品を活用して
極力材料費をかけずに仕上げるか苦戦中
たまにペットのインコの話も

 
 
              気仙沼の外れ 
 
              小さな入り江の奥の 浸水域で
 
              数台の重機が 木質被災材で 盛り土をしていた
 
 
 
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               埋めてしまえ
 
               埋めてしまえ
 
               もとはと言えば 気仙の山で育まれ
 
               気仙大工の 伝統の業の極みだったのだから
 
                                                穢れているなどと 道理をわきまえない輩に
 
                      一片たりとも 渡すことはない
 
                      東北人の誇りを 踏みにじらせるな
 
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           高田の町には入らずに
 
           姉歯橋のたもとを 左に曲がって 今泉を通る道
 
           盛岡に行ってからは 数え切れないほど 通っているから
 
           目をつぶってでも行けるのに
 
           道に迷ってしまった
 
 
 
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               道はあっても 目印がない
 
               あるべきはずの 家並みがない
 
               日が落ちても 灯りもない
 
               夢とも現ともわからぬ 荒漠とした闇
 
               かつての 思い出から 逃れるかのように
 
               コンクリートのかけらの中を 走りつづけた