復興への道… | ブドリの森

ブドリの森

将来の自分のための備忘録
ハンドメイドの小物は委託販売しています
いただき物の生地や付属品を活用して
極力材料費をかけずに仕上げるか苦戦中
たまにペットのインコの話も

 



今回も 大槌町レポートの続々編ですが…
 
正直、どのようにお伝えしたらいいのか いまだに わかりません。。 (◞‸◟ㆀ)
 
あせる
 
大槌町は巨大津波と同時に猛火にもおそわれ、多くの犠牲者を生みました。
 
2012年3月13日現在で 亡くなられた方が803人、479人が行方不明になっています。
 
数多くの悲惨な状況について いくらか聞いていることもあって、
 
とてもカメラを向ける気にはなれず、町を撮ったのは
 
前回の復興食堂の記事でも紹介した この1枚だけです。
 
 
イメージ 10
 
 
ちょうど1年前の町のようすを撮影したサイトがありました。
 
被害がどれほどの規模だったのか ご覧ください。 
                   
 

 
 
道はあっても どこを走っているのかわからないような 土台だけの町の跡
 
行きかう工事車両が巻き上げる土ぼこりと あの独特の臭い…
 
車に揺られながら たどり着いたのは 魚市場でした。
 
イメージ 1
 
 
 
 あの日のことが嘘のように キラキラと輝く穏やかな
 
でも、対岸にもこちらがわにも 高く積み上げられたがれきの山が…
 
 
 
イメージ 3
 
 
誰かによって 椅子に座らせられた縫いぐるみ
 
まるで 「これは瓦礫なんかじゃないビックリマーク 

たまたま被災してしまった財産なのだビックリマーク
 
主張しているように思えました。
 
 
 
イメージ 4
 
放射能汚染と混同して がれきの拡散反対を訴える声もありますが、
 
ぜひ、現地に足を運んで、線量を測定し、
 
「かわりに 自分に何が出来るだろうと考えていただきたいです。
 
 
 

 
 
今回の震災で 大槌町出身の同僚の実家全壊しました。
 
人が立っているところが跡地です。
 
イメージ 5
 
 
あの日、津波警報を聞いて自転車で駆けつけた 彼女のお兄さんが
 
お母さんの手を引き、 この石段から裏山に登って 間一髪で助かったそうです。
 
 
イメージ 6
 
 
海から1kmも離れているにもかかわらず 押し寄せた津波は家を破壊し、
 
その後に発生した火災であたりは火の海になりました。
 
この話は彼女の口から 何度も何度も聞いていましたが、
 
実際に現地を見た時の衝撃は とても言葉では表現できません。
 
 
イメージ 7
 
 
 
この写真をブログに掲載することについて 彼女は快諾してくれましたが、
 
ウチが 「震災のことを 忘れられてしまわないために」と言うと、
 
「もう、とっくに忘れられてしまってるじゃん!!

って、笑われてしまいました。
 
 
 
震災以来、「同じ岩手県民として 被災者の方々の気持ちを少しでも理解したい。」
 
という一心で、写真集体験談、犠牲になられた方々を偲ぶプロフィールを読み漁り、
 
気仙沼陸前高田、宮古、山田、大槌などの被災地を訪れるたびに胸を痛めました。
 
 
イメージ 8
 
 
 
それでも 自分には本当の想像力感情移入が欠けていたのではないかと。
 
家や家族や仕事や 今まで培ってきた安定した日常を失うということは どういうことなのか…
 
そして、一日でも早く被災者の方々が 「日常」を取り戻すには 何が出来るのか…
 
もっともっと 真剣に考え続ける必要があるのではないかと。
 
 
 
イメージ 2
 
 
 
震災のことを見聞きすると 心が痛み、居ても立ってもいられない心境になります。
 
でも、心の扉をパタンと閉じれば 自分の安定した生活に戻ることが出来ます。
 
そして、自分の関心事や楽しみに没頭すれば、
 
今、大変な状況にある人がいることも 忘れることも出来ます。
 
いわば 当事者じゃないから いつでも現実から逃げることが出来るけど、
 
でも、それから けっして逃れることが出来ない人たちがたくさんいるんですよね。
 
 ・ 
 
まずは自分に対して問いかけました。でも、これはすべての国民の課題ではないかと。
 
一部の地域で解決出来るような問題ではないからです。
 
 
イメージ 9
 
復興食堂に貼られていた 大槌町と釜石の一部の地図。
 
緑の文字が仮設団地があるところです。
 
こんなにも たくさんの仮設団地があったなんて…ビックリマーク
 
 
それから 国道45号線を 延々と続く被災地を見ながら北上し、
 
「復興の妨げになっているのは いったい何なんだろう…」
 
「なぜ被災者の方々が望んでいるように事が進まないのだろう…」
 
と考え続けました。  … 残念ながら いまだにわからないのです。