「心配してたんだよ。とっても心配してたんだよ…」
数年ぶりに 再会した友は
涙で顔をくしゃくしゃにして しがみついてきた
彼女の背中を さすりながら 言葉が出なかった
友といっても さほど親密な交流が あったわけではなく
こころの重荷を抱えた 彼女のかたわらで
ポツリポツリ 雨だれのように
こぼれる言葉に 頷いていただけなのに

「心配してくれて ありがとね…」
嵐に吹きなぐられて 方向を見失った風見鶏には
自分のために泣いてくれるこの人の
涙とぬくもりだけが 信じられる唯一のもので
相寄る魂
こころに 痛手を負ったものたちが
引き寄せられる フィリア
同じ匂い
これは 自分の体験から 感じたことですが
ブログのおつきあいでも 辛い経験をされた方が なぜか 多いのです。
大切なものや 大切なひとを 失った悲しみは 言葉では癒すことはできないけれど、
ほんの少しでも 寄り添うことができたら…
相寄る魂(互いに引き寄せあう 内面の人となり) が得た フィリア(友情) は
血を分けた家族であっても 長年連れ添った夫婦であっても
得られるとは限らない 貴重なものなのかもしれません。