New Japan Pro-Wrestling PART2 | 珈琲にハチミツ

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ここまでやるのか⁉︎

昨今の新日本プロレスのビックマッチを見るたびに毎回、そう思ってしまう。 
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オカダカズチカのレインメーカーですらも一発で決まらなくなってきた。限界のさらにその先を超える死闘が繰り広げられ試合時間がゆうに30分を超えることなど当たり前となってきている。それはタイトルマッチに限った話でもない。皆そこかしこにテーピングを巻きボロボロの状態だ。

ハラハラドキドキ、もうだめだ!と諦めた先のどんでん返し…確かに素晴らしい試合を毎回魅せてもらっている。が彼らレスラー生命はファンに感動を与えるのと引き換えに確実に削られているハズだ。それがレスラー稼業とはいえ…ここでもう一言付け加えるのであれば「どうしてここまでやらなければいけないんだ((((;゚Д゚)))))))」

そうしなければならない理由が、あるのか…⁇





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かつて、四天王プロレスと呼ばれる試合があった。それは全日本プロレス時代の三沢光晴、川田利明、田上明、小橋健太らが繰り広げていたまさに死闘を超える死闘である。その試合スタイルはおいそれと表現できないのだが一言でいうなれば…

そこまでやる必要のないことを敢えてやる。

これに尽きるのでは?ただし90年代初頭の全日本プロレスはそこまでやる必要があったともいえる。

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新生UWFの存在である。89年の旗揚げ以来、プロレスのプロレスたる所以を常に否定し(プロレスがプロレスを否定するというのも今となっては不思議な現象だが)従来から存在するプロレスの矛盾に悩みを持つファンをあっという間に取り込み一代勢力となってプロレス界を攻撃し続けた。

そのUWFに対抗する形で三沢光晴らはとことん試合のクオリティを高め四天王としてのポジションを築き上げ、独自のスタイルを確立する。そして新日本プロレスは闘魂三銃士が台頭し、ドームプロレスという新しい時代を迎える。

そしてもうひとつ、Uに対しての反動が…
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大仁田厚の邪道プロレスである。大仁田率いるFMWの成功が、みちのくプロレスや大日本プロレスなど独自の個性を売りとするインディー団体を生み出すきっかけを作り出す。

今に続く多団体時代の源流はUにあり。である。


話を先に進めるとUWFは徐々に(新生UWFは91年にあっけなく内部分裂)海の向こうからやってきた黒船グレイシーの脅威によって影の薄いものとなっていく。そしてグレイシーブームから発展した総合格闘技というジャンルはレスラーを喰い物にしながらどんどん肥大化し、さらにはK-1と、プロレス界はやっかいな怪物たちと相対するはめになってしまうのだった。
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とくに厄介だったの総合格闘技、K-1ともにプロレス界と密かなパイプが存在していたこと。桜庭や藤田など相手の土俵に適応して果敢に挑戦を続け成功したレスラーも存在したが、多くのレスラーはまるで生贄として捧げられるかのようにアウェーのリングで葬られ続けていた。結果として空洞化に歯止めがかけられないプロレス界。

それでもプロレスはあくまでプロレス。その姿勢を崩すことのない三沢は全日本プロレスを離れプロレスリングノアを設立した後でも自分たちの信じるプロレスの純度を高め続けていった。かつてのUWFから対立軸は総合格闘技へスライドし、その結果ノアは純プロレスファンの駆け込み寺の様相を呈し、ついには自力で東京ドーム大会を2度開催するところまで漕ぎ着けるのだった。



総合格闘技かプロレスか。果たして勝者はどちらなのか…いや、勝者など存在しなかった。そこには荒地のみが残った。PRIDE、K-1は崩壊し、ノアは自らの限界を向かえしぼんでいった。

両者共倒れの状況下で、今度は2000年代初頭から自らの舵取りを誤り沈没寸前にまで陥っていた新日本プロレスが地道に力を蓄え、なんと奇跡的にV字回復をやってのけた…⁉︎

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自らの基盤を再構築し、新たなるスターも擁して試合内容、興行形態ともに充実してきた。2016年の年明けまでマット界は新日本プロレスの一人勝ちとも見られていた。

だが同年1月、またもや海の向こうから巨大な敵が姿を露わにした。

World Wrestling Entertainment…


WWE
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続く