一般的に脂肪肉腫の発生場所は頭の先から足の先まで、なんと全身に及びます。場所を選ばないという性質があるようです。
私の場合は、お腹の深い場所にできました。見つかったときには、広範囲に広がっていたので、発生源を特定するのは難しかったようです。
執刀した寺岡先生によれば、胃の大彎の裏あたりかもしれないとのことでした。
発見されたときの画像を見ると、門脈(腸から吸収した養分を肝臓に運ぶ静脈)付近を中心に増殖していました。
ここらからは想像ですが、栄養豊富な血管から養分をどんどん取り込んでいたと考えられます。脂肪肉腫にとってはとても良い環境です。
その結果、とどまるところを知らず増殖を続けました。さらに大切な門脈も圧迫するようになり、栄養を多く含んだ血液が肝臓に流入するのを妨げるようになりました。
結果として、脂肪肉腫は丸々と太り、一方で私の身体は深刻な栄養失調の状態に陥りました。
低タンパクと貧血です。
更に、胃や腸を容赦なくおさえつけて、食事も少量づつしかとることができず、ますます体調が悪化していきました。
脂肪肉腫は、発生場所を選ばないことからその発生場所によって様々な症状が出てきます。
本当に厄介な病気です。