52.熱海サンビーチへ | 脂肪肉腫との戦い

脂肪肉腫との戦い

2015年8月14日に腹腔内の巨大脂肪肉腫の摘出手術を受けました。
その後、2016年9月、2017年11月、2019年9月、2020年9月、2021年6月、2021年10月、再発手術を受けました。
私にとってまさに戦いです。
これまでの経過を綴っています。

忘れられない遠征があります。
熱海駅までの遠征に成功した後、理学療法士の齋藤さんに、熱海サンビーチまで行きたいとお願いしました。
海の目の前で毎日毎日24時間過ごしているのに、まだ間近で海を見ていないのです。近くまで行きたいとずっと思っていました。
主治医に外出許可をもらい、 平成27年10月29日に決行しました。
熱海病院は、高台にあるので海岸までは一本調子の下り坂です。
午後3時、寝間着からジャージに着替えて出発しました。復帰後の通勤を想定して、荷物を入れた約1キログラムほどのリュックサックを背負っています。
熱海病院は、3階にメインエントランスがあります。まず、3階まで階段で降りて、外にでます。そこから細長く広がる駐車場を通って、135号線に出るとそこからは海岸まで下り坂です。
一歩一歩踏みしめながら降りて行きます。歩みはとてもゆっくりです。途中、散歩している可愛いチワワに追い越されてしまうほどでした。
20分ほど歩いて、「お宮の松」のある公園に来ました。ビーチまでもう少しです。
暫く歩いて、やっと砂浜に出ました。目の前は海。天気も良く、潮の香りがここちいいです。
傷の痛みも忘れていました。
外出は一時間なので、ゆっくりする間もなく帰路につかなければなりません。今度は登り坂です。
気合いを入れて行きます。途中、リュックサックがとても重く感じて、肩に食い込みます。慣れないことをしたせいか、物凄く肩が凝ったのを記憶しています。
それでも何とか時間通りに病院まで戻って来ることができました。
この熱海サンビーチへの遠征が、入院最後のリハビリとなったのです。