Q. 親の介護で疲弊しています。どこまで頑張ればよいのでしょうか?
A.親の介護は初めての事なので、誰もが限界まで頑張ってしまい疲弊してしまいます。
疲弊しきってから、これでは続かないと気がついて、配分を考えるようになります。
これから、親の介護に携わる皆さんに、私の考えをお伝えします。
①自分の生活を犠牲にしない。
②出来る範囲で関わる。「何ができるかな?」と考えてあげたら立派な介護。
③医療職、介護職、行政サービスを最大限活用する。彼らに遠慮はいらない。最大限の要望を ぶつける。要望をかなえるように努力する専門家を増やすことが日本の医療レベル、介護レベルを上げる。できない事は、できないと断わられるから、その時は潔く諦める。将来、子や孫の代の医療レベル、介護レベルを上げるためにも、現役世代が要望を遠慮なくぶつける事が大事。そのために納税して、健康保険、介護保険を負担してきています。
④介護の目標は全員の笑顔。1日1回でも、にっこりできたらよい介護と考える。
⑤自分がネガティブな感情のときは決断しない。
⑥親が健康で元気であれば、介護の負担は減る。病気が悪くなり、身体機能が低下すると負担が増える。負担が増えると精神面が落ち込み、投げ出したくなる。そして後で後悔する。早い段階から病気を治療する、身体機能維持に努める。一気に改善させることはできないから、毎日の積み重ねが重要。※当院では高齢であるからこそ、普段の健康管理が重要で、ご本人、ご家族の生活の安定につながると考えて診療しています。
⑦介護はいつか終わりがくる。永久ではない。そう思って辛抱強く、現状を見る。
⑧自分から食べる、飲むうちは生きる気力があると判断する。食べない、飲まないときは、生命体としての生存意思が消滅したので寿命と考える。
⑨親の介護、死に方に関わることは、将来の自分の死に際を考える土台になる。実の親からしか教えてもらえないこと。子供としてありがたく、悩ませてもらっていると考える。
⑩親が望んでいる事は、本当のところ家族は分からない。本人も実はわかってない。だから、何が理想の介護か定義できない。ただ、昨日までの平穏な暮らしが今日もできるように、用意してあげる、体制を整えてあげる。そのために努力できたら、よい介護と考える。
⑪人間、苦しくないときは 「いつ死んでもいい」という。家族もそう思う。だが、苦しくなると「助けてくれ」という。家族も助けてやりたいと思う。しかし、その時には手遅れ。「いつ死んでもいい」は「私は元気です」の同義語。それを真に受けて治療を怠ると後で後悔する。
以上、個人的な意見ですが、ご参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。