2024年6月おびクリニュースを転載いたします。
Q. 仲の良い友達ができなくて困っています。嫌われているのではないかと心配になって眠れません。
A.4月から新しい生活をスタートされ、初めて会う仲間と良い関係を築き、充実した日々を送られている方も多いかと思います。
一方で周囲と馴染めなかったり、仲の良い友達が見つからなかったりして不安を抱いている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
また、学生さんと社会人では捉え方が違うこともあるでしょう。
かくいう私も子供のころから人見知りで、友達を作るのが苦手でした。
クラスの中心になって仲間を笑わせることができる友達をすごいなと尊敬したり、足が速くて人気者になっている友達をみて羨ましく思ったものです。
仲間に入れて欲しいので、相手の好みにあわせて、意に沿わないことも笑顔で一緒にやっていこうとした事もありましたが
自分が心から楽しいと思えない事を、相手に合わせて演技しながらやっていても長続きしないですし
相手に悟られて、最終的に仲間外れになっていくことがわかってから止めました。
孤独を寂しいと思わない方法、悪評をたてられても意識しないで過ごせる方法があったら知りたいと思って生きてきました(これは小学校の教科書の1ページ目に書いておくべきことなのではないかと思っています)。
様々な宗教や哲学にそのヒントがあると思っています。
私の知る一部をご紹介して、皆さんのご参考にして頂けたらと思います。
・孤独が標準と考える
「人間はね、生まれるときも一人だし、死ぬときも一人だよ。人間はそもそも孤独な生き物なんだ。家族や友人と過ごす時間は人生の中で永久に続くことはない、一時的なことに過ぎないんじゃないかな。人が孤独であることはあるべき自然な姿かもしれないよ」
「人が幼いころは自分という種を土にまくと、周りと同じ花を咲かせ、同じ果実が実ると信じている。でも、成長して枝葉が茂って花が咲くころに、自分と他者は同じではないと気づくんだ。そして、果実=自分の好みや価値観が他者と異なることも、“もともと違う種だったのだから、全く同じ実はつかない”と理解するようになるんだよ」
・自分という個を大切にする
「トマトがイチゴの仲間に入れて欲しくて、色を赤くするところまでは頑張ったんだよ。でも、形、味、香りまでは同じにはできなかったんだ。トマトはイチゴの仲間に入ることは諦めて、トマトらしく自分の色、形、味、香りを極めることにしたんだって。イチゴもトマトの仲間になろうとしたけど、イチゴはイチゴにしかなれないと悟って別々の畑で生きていくことにしたんだって」
・あなたの本質を理解していない批評は聞く意味がない
「カブトムシがクモにむかって“クモ君の足は細すぎだよ。そんな、軟弱な足じゃ生きていけないよ”と批判した。クモはカブトムシに“カブトムシ君の重い体じゃ素早く動けないよ。そんな鈍重な体では生きていけないよ”と批判した。どちらの批判も無意味なことが、お分かり頂けるかと思います。えてして他人の批評はあなたの本質を理解していない事が多いです。あなたの幸せや成長に必要なのは自己批評です。自分で自分がどうあるべきかを反省することは大いに役立ちますが、逆にあなたの本質を理解していない人から、心無い声が聞こえて来たとしても、その言葉に意味はないと考えましょう。単なる空気の振動に傷つく必要はありません。
最後までお読みいただきありがとうございました。