新型コロナウイルスに対する当院の対応について(2020年2月15日) |     おび内科・漢方クリニックのブログ
新型コロナウイルスに関する情報について

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       鎌倉で内科、漢方、胃カメラ、大腸カメラのクリニックをしています。診療の合間につれづれなることを発信していきます。

 

みなさんこんばんはしょぼん

 

新型コロナウイルスCOVID-19(2019-nCoV)に対する当院の対応についてお知らせいたします。

 

①自分は渡航歴がある、または感染者と接触してうつってしまったのではないか?

と感染の疑いが濃厚な方は

☆鎌倉保健福祉事務所 0467‐24‐3900 「帰国者・接触者相談センター」に直接ご相談ください。

受付時間 8:30から17:15(平日のみ)

☆上記時間帯以外は

神奈川県「新型コロナウイルス感染症専用ダイヤル」045-285-0536に直接ご相談ください。

受付時間 9時から21時(平日及び休日とも)

 

(参考:神奈川県ホームページはこちらをクリック

 

②厚労省のホームページ(新型コロナウイルスQ&Aはこちらをクリック)の問14に【「14日以内に湖北省または浙江省への渡航歴がある方、あるいはこれらの方と接触された方」ではない場合は、お近くの医療機関を受診してください】とありますので、かかりつけ患者さんで新型コロナウイルス感染症の疑いが低い方の発熱、咳症状については当院で対応いたします。なお、当院は救急病院ではないため、あらゆるすべての患者さんへの診療体制は整っておりませんことをご了承ください。

 

受診される場合は一般的な感染症対策についてご一読ください(こちらをクリック

・マスク着用・・・鼻まで覆うようにしてください。

・咳エチケット・・・咳をするときは口元を覆って、床に向かってしてください。口元を覆わないで、上に向かって咳をしますと広範囲にウイルスが飛び散ります

・手洗い・・・素手で口元や鼻を触れると、手に付着したウイルスが口や鼻から体内へ侵入します。素手で口や鼻を触れる前に20秒間以上流水で手を洗ってください。(手に万年筆のインクが付着したと想像してください。それを洗い流すぐらい長い時間洗ってください

 

※感染が疑われる方は、一般の方とは別のスペースで待機していただきます。ただし、スペースに余裕がない場合、当院で対応困難な場合がありますことをご了承ください。

 

※当院スタッフは国立感染症研究所推奨(こちらをクリック)の標準予防策に基づき、マスク着用、アルコールを用いた手指消毒を行っています。患者さん用の手指消毒アルコールも用意しておりますので、ご希望の方は受付にてお申し出ください。

 

参考リンク

日本感染症学会(こちらをクリック)

河北新報 押谷仁教授 インタビュー(こちらをクリック)

 

以下は院長雑感です。

 

新型コロナウイルス感染症は当初の予想に反し、急激な感染者の増加、重症者、死亡例の増加を認めています。

私も当初は中国と日本は医療事情がことなるので、日本では重症例、死亡例は発生しないだろうと楽観的に考えていました。

しかし、このブログを執筆している時点では、そう甘くないかもしれないと肌感覚で感じています。

 

現実を冷静に分析し、今後を予想した対応をしなければならないと思っています。

 

まず今年の冬は暖冬であり、適度に雨がふっているため、呼吸器感染症が流行しにくい環境になっていることは不幸中の幸いだと思っています。事実、インフルエンザの患者さんも、普通の感冒の患者さんも昨年と比べ大幅に少ないという事実があります。

 

また、今のところ子供の感染者が報告されていません。同じコロナウイルスのSARS、MERSが子供の感染者が少く、感染しても軽症であったことから、新型コロナウイルスも子供たちにとっては重大な病気にはならないかもしれないと予想されます。

 

一方で中国からの渡航者が1月の時点で鎌倉や箱根、熱海といった観光地に大勢来訪していたことから、神奈川県内でそれらの方達と接触した日本人に感染者が発生することは間違いないだろうと思います。

 

日本感染症学会も市中での散発的流行は起こっていてもおかしくないと声明をだしています。

 

毎日、電車やバスで何万人という不特定多数の方が同じ車両に乗っている現実を考えれば、「同じ車両内に感染した人はいないはず」と考えたくても、それは叶わぬ願いでしょう。

 

さて、私たちはどうしたらよいでしょうか?

 

まず、自分が感染しないことを考えましょう。そのために以下のことを理解してください。

 

①目、鼻、口を覆うこと

 

コロナウイルスは目、鼻、口から入ってきます。

 

ですから、目、鼻、口を覆うことが感染予防になります。

 

ところで、なぜ、皮膚や肛門や尿道からは侵入してこないのでしょうか?

 

皮膚には傷がない限り、外部からの異物を防御する力があります。

 

(傷があると塩水がしみて痛みますが、傷がなければ痛みませんね)

 

尿道や肛門は普段パンツやズボンでおおわれていますので、感染者の咳で飛沫してくるウイルスに触れることはまずありません。

 

そのように守られているので、皮膚や尿道や肛門からは侵入してこないのです。

 

そういうことから考えると、できるだけ、目、鼻、口を覆ってあげれば、飛んでくるウイルスの侵入を防ぐことができるというわけです。

 

眼鏡やマスクは目や鼻や口を守るパンツやズボンの役割です

 

*ただし、ウイルスは非常に小さいので、マスクの繊維の隙間を通過する可能性はありますから、100%防ぐことはできません。

 

②ウイルスは咳とともに放物線を描いて飛んでくる。

 

咳をするとウイルスを含んだ唾液や痰などが、野球のボールのように放物線を描いて飛んできます。最後は地面に落下します。(2020年2月15日時点の情報です)

 

車を洗車するときなどに、ホースの口を絞って勢いよく水を噴出させますが、あのイメージで口から咳とともにウイルスが放出されると考えてください。

 

対策として

 

•咳をしている人からできるだけ離れること(2m離れれば一応セーフと言われています)。

 

•咳をしている人の正面に立たないようにすること。

 

そうすれば、こちらに当たることなく、地面に落下します

 

逆に至近距離で正面から咳を浴びると、時速200㎞以上という速さでほぼ一直線にあなたに向かってきます。

 

だから、咳をしている人がいたらその人の背後に回ること。

 

自分が咳をするときは地面に向かって真下に咳をしてください

 

痰ツボに痰をはくように下にむかって咳をしたほうが周囲に飛び散る飛沫を減らすことができます。

 

さらに付け加えると、お部屋の湿度が60%以上あると飛沫対策によいことがわかりますか?

 

空気が水分を多く含んでいると、咳で放出されたウイルスが空気中の水分にぶつかって早く地面に落下するからです。

 

早く地面に落下すれば、あなたに届くウイルスが減ることになります。

 

逆に乾燥していれば、遠くまでとんでいきますね。

 

加湿器などで部屋の空気の湿度を高くすることが対策になります。

 

✳︎人間の鼻や喉の粘膜が乾燥するとウイルスに対する防御能が低下するため、それを防ぐためにも加湿は有効です。

 

③放出されたウイルスが付着したドアノブやつり革、荷物を触ってしまったとき

 

ドアノブやつり革、荷物に付着したウイルスは時間とともに乾燥して死んでいきます。

 

水中から釣りあげられて陸に放り出された魚のようなものです。

 

しばらくは生きていますが、水分がないと死んでいきます。

 

✳︎厳密には、ウイルスが侵入した細胞が乾燥し、水分がゼロになると細胞が死滅するため、侵入したウイルスも一緒に無毒化されることを、直感的表現としてウイルスが死ぬと書いています。

 

ですから、中国から届いた荷物にウイルスがついていたらどうしようと悩まれることはありません。

 

仮にウイルスが付着していたとしても、配送されるまでに水分が蒸発しているので付着したウイルスの感染力は低下すると考えられます。(2020年2月15日の情報)

 

ただし、ウイルスが付着して、水分を保っている状態=湿っている状態ではウイルスは生きています。

 

それを手で触ってしまい、そのウイルスが付着した手で目や鼻や口をこすると、体内に侵入してきます。

 

ここで大切な認識は、自分の手に生きているウイルスが付着しているかどうか目でみたり、触ってもわからないという事実です。

 

ですから、基本的な理解として、いつも自分の手はウイルスで汚れていると考えることです。

 

手にはいつもウイルスがついているものと考えて、目や鼻や口を触る前に必ず手洗い20秒をしてください。

 

④消毒液のつくりかた

 

現在、アルコール消毒薬の欠品が相次いでいます。当院でも問屋さんに問い合わせましたが、在庫がありません。3か月分の在庫が一気に枯渇したといわれました。つまり、あと3か月は納品は無理だろうと予想されます。

 

代わりになるのが、台所などで使うキッチンハイターや哺乳瓶の消毒に使用するミルトンなどの次亜塩素酸です。これを薄めて次亜塩素酸0.1%溶液を作れば消毒液として使用できます。

資料はこちらです⇒こちらをクリック

 

⑤食事や睡眠をしっかりとる

 

上記の感染対策をしても、ウイルスの侵入を100%防げるとは言えません。

 

ウイルスのいない惑星にでも行かない限り、地球に住んでいる以上、ウイルスの侵入からのがれることはできないとお考え下さい。

 

特別な治療薬はまだありません(2020年2月15日の情報)ので、もしウイルスが侵入してきたら、自分の免疫力でウイルスに打ち勝つしかありません。

 

自分の免疫力を高めるにはどうしたらよいでしょうか?

 

現時点では確実に何をすれば免疫力が高まるとはいえません。

 

ただし、来週の柔道の大会で優勝したいと思ったら、早く寝て体を休め、疲労の回復に努めますよね。

 

栄養のバランスを考えて、たんぱく質、糖質、脂質、ビタミンを満遍なく食べるようにしますね。

 

ウイルスとの戦いにも同じように備えればよいのではないかと思います。

 

加えて、糖尿病や肝臓病や腎臓病や心臓病などの持病がある方は、それらを最大限良好な状態に治療しておくことをお考え下さい。

 

⑥コロナウイルスか、ただの風邪かわからないが、のどが痛い、咳が出るときの治療薬

 

治療薬は特別効果が期待できると明言できるものはありません。

 

以下は個人的な見解なので、推奨はいたしませんことを前置きします。

 

コロナウイルスにはいくつかの種類があるといわれています。

(参考:国立感染症ホームページこちらをクリック

1.風邪のコロナウイルス

HCoV-229E、HCoV-OC43、HCoV-NL63、HCoV-HKU1の4種が日常的な風邪の10~15%(流行期35%)の原因といわれています。

2.重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV)

SARS-CoVは2002年に中国広東省で発生し、SARS患者は8,069人、うち775人が重症の肺炎で死亡した(致命率9.6%)。死亡した人の多くは高齢者や、心臓病、糖尿病等の基礎疾患を患っていた人であった。子どもには殆ど感染せず、感染した例では軽症の呼吸器症状を示すのみであった。

3.中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)

MERS-CoVは2012年にサウジアラビアで発見された。これまでに27カ国で2,494人の感染者が報告され、そのうち858人が死亡した(致命率34.4%)。しかし、一般のサウジアラビア人の0.15%がMERSに対する抗体を保有し、その大多数はウイルスに感染しても軽い呼吸器症状あるいは不顕性感染で済んでおり、高齢者や基礎疾患をもつ人に感染した場合にのみ重症化すると考えられる。15歳以下の感染者は全体の2%程度であるが、その多くは軽症である。

 

4.新型コロナウイルス(COVID-19)

 

現在、流行が始まっているコロナウイルスです。

 

 

 

 

私はコロナウイルスの感染が疑われるのであれば

 

のどの症状だけなら麻黄湯。

 

咳を伴うときは麻杏甘石湯を使用しようと考えています。

 

 

日常的な風邪の治療に私は漢方薬を服用しますが

 

のどの違和感程度の本当に初期の初期の段階で麻黄湯をしっかり服用すると、長引かずに治ることを経験しています。

 

実際、多くの患者さんにも処方して、「かぜをひいたので麻黄湯をください」と指名されることもあります。

 

漢方に詳しくない先生にもお教えしたところ、好評で麻黄湯を服用される患者さんが増えたことを確認しています。

 

麻黄湯は(100%ではないにせよ)かぜの治療薬=風邪のコロナウイルスの治療薬になりえていると考えられます。

 

そうであれば、新型コロナウイルスにも対応できるのではないかと予想しています。

 

 

 

そもそも、麻黄湯が誕生した由来をお話しします。

 

いまから1800年ほど前の紀元200年ごろの中国で感染症が大流行しました。

 

そのため、張仲景という人の一族200人のうち、100人近くが亡くなってしまいました。

 

張仲景はさまざまな医学書を参照し、薬草を調合し、麻黄湯などの現代に伝わる漢方薬を編み出したとの記録がのこっています。

 

それが「傷寒論」という医学書として現代に伝わっています。

 

 

ここに描かれたシーンは2020年の現代にも重なって見えます。

 

私がこの非常事態において、漢方薬に期待を寄せるのは、漢方薬が2000年間もの長いあいだ、人間の病気の治療に活用されてきた事実です。

 

このことは、現在飲まれている、あまたの西洋医学から生み出された薬がまだ100年程度の歴史しかないことに比べると驚異的です。

 

なぜ、2000年も長い間、人間の治療に活用され続けたのでしょうか?

 

 

私は医師になってから26年間漢方治療を行ってきましたが、

 

漢方薬の本質には自己治癒力を高める、賦活化するという要素があるからだと考えています。

 

 

前提として人間という生物は、少なくとも2000年間、遺伝子的に変異が起こっていない生物ですから、その生体防御機構、免疫機構も2000年間変化していないはずです。

 

変わらずに人間が本来持っている免疫機構を漢方薬が活用し、賦活化する作用によってウイルスに対抗する効力を発揮したから、古びることなく現代まで飲み続けられているのではないかと推測しています。

 

人間は2000年間の間にコロナウイルスだけでなく、さまざまな病原体と戦ってきたわけですが、漢方薬は結核や梅毒といった細菌には有効な薬となりえませんでしたが、だからといって歴史から消えることはありませんでした。

 

逆に言えば細菌には効果がなくとも、ウイルスに対する有効性があったからなのではないかともいえます。

 

そして、薬を長く飲み続けると、普通はウイルスが変異して薬の効かない耐性ウイルスに変異しますが、漢方薬が効果を2000年間保ち続けているということは、ウイルスに直接関与せず、人間の免疫機構を利用して抗ウイルス作用を発揮しているから、耐性ウイルスを生むことなく長く飲み続けられているのだろうと考えます。

 

事実、麻黄湯のインフルエンザウイルスに対する有効性は一部が科学的にも証明されています。

・麻黄湯、オートファジー機能増強で抗ウイルス効果を発揮(こちらをクリック

・インフルエンザにおける麻黄湯の自然免疫賦活作用に関する検討(こちらをクリック

・漢方薬麻黄湯による抗RSウイルス作用機序とその有効成分の解析(こちらをクリック

 

しかし、漢方薬が容易に手に入る中国でこれだけのコロナウイルスの死者がでているのであれば、麻黄湯に期待するのは浅はかかもしれません。

 

ただ、私の風邪治療の実感として、とにかく超早期、ちょっとのどが変かな、ぐらいのかぜのひきはじめ、すなわちウイルスが体内で大量に増殖する緒戦の段階であれば、少しは効果があるのではないかと考えています。

 

現実的に考えて、これから研究が加速的に進んで、新型コロナウイルスに対する抗ウイルス薬が開発されるまでは、他に選択肢がない以上、麻黄湯にかけるしかないと思っています。

 

とにかく、怪しいと思ったら、ただちに睡眠確保、体力温存、栄養摂取、麻黄湯服用で対応しようと考えています。

 

最後までおよみいただきありがとうございました薬