おび内科・漢方クリニックのブログ

    おび内科・漢方クリニックのブログ

       鎌倉で内科、漢方、胃カメラ、大腸カメラのクリニックをしています。診療の合間につれづれなることを発信していきます。

Q. 内視鏡で胃や大腸を検査することに、どのようなメリットがあるのでしょうか?

 

A.内視鏡検査の最大のメリットは早期癌の発見率が高いことです。

 

胃バリウム検査は白黒画像です。

 

それに対し内視鏡は高精細フルカラーハイビジョン画像で細部まで観察することができ、ズームアップしての拡大観察も可能です。

 

画像のデジタル処理で病変の発見率を高める機能もあります。

 

正確な診断のため細胞を採取して行う病理検査も可能です。

 

バリウム検査が昔の黒電話だとすると内視鏡はスマートホンと言えるほど、格段の違いがあります。

 

また、便潜血検査は便に血液が混ざっているか否かを検査しているだけで、原因まではわかりません。

 

大腸癌が見逃されるケースが30%ほどあり、検査の精度に限界があります。

 

それに対し、内視鏡であれば高精細フルカラーハイビジョン画像に多彩なデジタル処理を駆使して5mmの大腸癌を発見することも可能です。

 

早期大腸がんと大腸ポリープに関しては15ミリ前後までの大きさであれば、その場で日帰り内視鏡手術も可能です。

 

実際に当院でも内視鏡検査によって早期発見早期治療につながった早期胃癌の方が28名、早期大腸癌の方が22名いらっしゃいます。合計50名。しかも、皆さん完治しておられます。

 

このように内視鏡検査の圧倒的な高性能ぶりにさらなる細かい説明は不要かと思います。

 

加えて、かつては検査が苦しい、辛いといったお声も多かったのですが、近年は鎮静剤の注射が広く行われるようになり、リラックスした状態で気づいたら検査が終わっていた、とおっしゃられる方も多くなりました。

 

さらに、経験豊富な医師であれば内視鏡操作に習熟しているので、より一層、楽に検査を受けることができる時代になっています。

 

 

それでも、内視鏡検査は気が進まないという方がいらっしゃいます。

 

検査の意義について4つの視点からご説明します

 

食事や排泄について:早期がんで発見された場合。手術前と全く同じ食事、排泄が可能です。進行癌で発見された場合。癌のタイプにもよりますが、手術の内容によっては一生涯続く食事制限や排泄の悩み(人工肛門、便漏れ)を抱えます。

 

②精神面ついて:早期がんで発見された場合。再発に怯えることなく安心して暮らせます。進行癌で発見された場合。再発の不安に苛まれる人生になります。

 

③年金ついて:65歳から受け取ったとして、もし69歳で進行癌が発見され1年後の70歳で永眠された場合、年金は納めた金額の1/4程度しか受け取れません。

 

 

 

 

 

医療費について:早期がんであれば安く済みます(10-50万円)。逆に進行癌で発見された場合100-500万円かかります。高額療養費制度で患者さんの自己負担はだいたい月に10万円程度に軽減されますが

 

 

残り数百万円は公的保険や税金から支出されます。よって進行癌の患者さんが増えれば、保険財政が逼迫し、健康保険料の値上げ、消費税増税、高額療養費制度の自己負担増(今国会で法案成立の可能性大反対署名活動中)につながります。子や孫の世代の負担はますます増えます

 

私は進行癌で苦しむ患者さんと今も接しています。

 

だからこそ、「同じように苦しむ人を増やしたくない」と、心の底から思っています。

 

食事、排泄が当たり前にできる幸せが守られ、さらに若者世代の負担が軽減される。

 

それが内視鏡による癌の早期発見早期治療です。

 

一人でも多くの方が検査を受けられることを願っています。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。