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太浦綱のブログ

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「------人間の直観力とイマジネーションは、厳密な意味では科学の中にはうけいれられない。科学はまだこの二つを、“方法”として厳密にとりいれるところまで発展していないといってもいい。にもかかわらず、近代科学を、あるいは近代数学を、飛躍させてきたのは、じつにこの二つの力なのだ……(中略)……数学であれ、理論科学であれ、決して単に、知り得たかぎりのデータの演繹、帰納だけによって発展してきたのではない。逆に、わずかなデータから、それまで思いつかれもしなかった新しい関係と、パターンを発見する、人間の奔放なイマジネーション、雄大な構想力が、科学の基礎的認識を飛躍的に発展させてきた。------そこにはまちがいも山ほどあった。しかし、近代科学の基礎的認識を根底的に変えたようないくつかの理論においては、ほとんどの場合、まず、わずかな証拠から直観的にみちびかれたアイデアが、仮説が、先に発表され、それにもとづいて、検証はあとから行なわれているのだ。------メンデルの遺伝法則がそうだ。アインシュタインの相対性理論もしかり、プランクの量子論もしかり……。ダーウィンの進化論は、誰の眼にももっともに思われ、いくつもの傍証はあがりながら、まだ完全に科学的に“証明”できないでいる。理論展開のスケールが超長期生物的時間にわたるものだからだ。しかも生物が進化するということは、まぎれもない事実である。------私は自己弁護しているつもりではない。しかし、科学者としての私が、ある場合にあまりに組織というものを無視しすぎ、あまりに強引で、見方によっては粗雑で、乱暴であるため、私の考えが、なかなかうけいれられないのはわかっているが、いくつもの徴候を芯にして、私の直観の中に描き出されているパターンは、そういうことが必ず起こり得るという科学的証明はできないにもかかわらず、なお私の中で、それが起こり得る、という感じは、ますます強まっている。」------小松左京『日本沈没(上)』第三章「政府」より
いま気づいたけど、これって典型的な疑似科学の主張だ。