こんにちは。
今日も読んでくれて嬉しいです。
いつもどうもありがとうございます。
すっかり東京は梅雨が明けたみたいですね。
ここのところの頭痛も低気圧のせいだったのか、
昨日からすっきりして影を潜めたようです。
季候がよいと確かに開放的な気持ちになるっていわれるのも解る気がします。
開放感ついでに、今日は和菓子が食べたくなって甘味屋さんへ行ったのです。
そして和菓子の後はやっぱり抹茶かな、って。
おいしく抹茶をいただいたのですが、
お茶と言えば、千利休。
千利休と言えば、昔の茶人。
この方は茶人であってかつ、芸術家でもあったのです。
足袋の色は今で言う、ブルーグレー。
そんな色を選ぶ人は他にはいなかったのではないか・・・。
ではなぜなのか、
その理由は・・・。
茶室に届く、夕暮れの夏の日差しに一番映える色だったからなのです。
夕方、西日が茶室に届くころ、
斜めに入るオレンジ色の光が足元を照らすと
それまで誰も気にも留めなかった存在感のなかった青い足袋が、急に浮かび上がるように見えはじめる。
その色彩効果を知って選んだ色なのです。
こだわっていますねーー。
ここで重要なのは、時間によって太陽の光の色が変わることです。
宝石も太陽の色によって、石の見え方はずいぶんと変わるものなのです。
(複雑な話になるけど、色というものは物に固有に付いているのでは無くて、その時々の光りが見せる幻みたいな物なのですね・・。)
一つの例を言えば、南国の強い太陽の下で美しいと思ってお土産に選んだ宝石は、日本に持ち帰ったら意外と地味な色だった、ということがあります。
その光の効果によってあるフォールスネームを持つのが
ペリドットです。
昨日少し触れた、イブニングエメラルド。
ペリドットは夕方以降になると急に存在感を増すと言われます。
それはペリドットという石の結晶が持つ性質によるものなのですね。
透明な宝石にペンライトなどで光を通すことで、その結晶の持つ独自の性質を捉えることができるのですが、
ペリドットには特に複屈折率という値がとても高く出現するのです。
それがペリドットの特徴なのですが、
この高めの複屈折率が夜の光り、つまり光量の落ちてくる太陽光やボールルームのシャンデリアなどの光は
ペリドットのグリーンを独特に浮かび上がらせる効果があるのです。
そしてそれは、あたかもエメラルドに見まごう錯覚を与えるのですね。
現代はどこもかしこも昼も夜もピッカピカに明るい電灯で照らされて、まさかペリドットをエメラルドに見間違うことはありませんが、
クレオパトラの時代からずっと、高貴な女性を虜にしてきたのはそのせいなのかもしれないですね。
あ、ご存じでした?
クレオパトラが大切にしてきたエメラルドって、実はペリドットだったのですよ。