2024年3月、日本では和風月名「弥生(やよい)」と呼ばれる月。草木がますます生い茂るさまを表す「弥生」が元の言葉で、「弥」にはいよいよ、ますますという意味があり、「生」は草木が芽吹くことを表しています。

 

 2024年3月は「区切りの月」

 

2024年3月

 

  • 3月3日:桃の節句
  • 3月10日:魚座の新月
  • 3月15日:最強開運日
  • 3月17日:春日祭
  • 3月17日:春の彼岸入り
  • 3月20日:春分&太陽が牡羊座入り
  • 3月25日:天秤座の満月

 

3月は、日本では和風月名「弥生(やよい)」と呼ばれる月。草木がますます生い茂るさまを表す「弥生」が元の言葉で、「弥」にはいよいよ、ますますという意味があり、「生」は草木が芽吹くことを表しています。桜の花が咲く時期で、「桜月(さくらつき)」「花見月(はなみつき)」「花月(かげつ)」「花咲月(はなさきづき)」という異称も。さらに、「夢見月(ゆめみづき)」、「早花咲月(さはなさきつき)」、「桃月(とうげつ)」、「雛月(ひいなつき)」、「禊月(けいげつ)」、「晩春(ばんしゅん)」、「春惜月(はるおしみづき)」、「蚕月(さんげつ)」、「竹秋(ちくしゅう)」、「竹の秋」とも呼ばれます。

 

3月は、10日に「魚座の新月」、25日に「天秤座の満月」が到来。20日に、太陽が牡羊座入り、言うなれば「宇宙大晦日&宇宙元旦」です。日本では卒業シーズンということもあり、人生に一区切りつくタイミングでしょう。

 

 二十五日様

 

二十五日様

 

  • 3月3日(旧暦1月23日):三夜待ち
  • 3月4日(旧暦1月24日):二十五日様
  • 3月5日(旧暦1月25日):二十五日様
  • 3月6日(旧暦1月26日):子だまり

 

伊豆七島の一つ「神津島」では、旧暦の1月24日〜25日を「二十五日様」といい、様々な言い伝えが残されています。山や海での仕事をしてはならない、夜は外に家の光を漏らしてはならない、早く寝なければならない……これらのしきたりを守らない者は、釜を被せられ殺されてしまうと言われているそうです。

 

神事としての「二十五日様」には、神社の禰宜(ねぎ)さんや村人の祝衆(ほうりしゅう)と呼ばれる人々が、夜に村内に点在するお地蔵様(猿田彦大神・道祖神)を順番に巡り、お詣りしています。巡行の姿を見られてはならない、見られてしまったら最初からお詣りをやり直さなければならないとされているため、村人は夜に出歩かないようにしているそうです。

 

起源としては、諸説ありますが、有名なのは「大島の悪代官を殺害し、島を逃げ出した25人の若者が神津島などの他の島に助けを求めたがか匿ってもらえず、三宅島に向かう途中で海難事故で亡くなった。その若者25人が事故のあった1月24日に怨霊になってやってきている」というもの。大島の泉津地区に伝わる「日忌様(ひいみさま)」、新島に伝わる「海難法師(かいなんほうし)」をはじめ、利島 、三宅島、御蔵島にも似たような言い伝えが残っているそうです。神津島には「長っ崎」から上陸してくるとも言われており、その日は海を見てはいけないという話も。

 

二十五日様の時には「いぼじり(別名:いもじり)」竹で作った飾りを玄関や神棚にお供えします。これは、神様をお迎えするための飾りと言われたり、悪霊を入れないためのお守りであると言われています。二十五日様の日が終わると、夜明けからこども達はいぼじりを集めるために外にくりだし、どれだけ多く集められるか競っていたそうです。集めたいぼじりを投げて遊んでいたというエピソードも。日付が変わった深夜からそんな遊びをしていたが故に、その日の夜にはこどもたちがすぐに寝て静かになり、「子だまり」の日となったとも言われているそうです。

 

二十五日様の伝説や民話、風習は「東京都神津島信仰関連文化財集中調査報告書」「海と列島文化 〈第7巻〉 黒潮の道 宮田登」などに詳しく描かれているので、興味がある方は神津島に足を運んでみると良いでしょう。

 

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