クラウドファンディング最終日のご挨拶 | 「真野鶴」五代目留美子の蔵元日記

クラウドファンディング最終日のご挨拶

(写真:伊藤善行さん)

2020年7月1日よりスタートした、棚田保全を応援する日本酒の

クラウドファンディングもいよいよ本日が最終日となりました。

現在、目標額の2倍を超える多くのご支援を頂いていますこと

心より御礼申し上げます。

本日8月7日午後11時にゴールを迎えることとなりますが、

どうぞ最後までよろしくお願い致します。

 

■棚田との出逢いを振り返る

 

私たちと棚田との出逢いは2019年6月。

佐渡島の岩首集落にある昇竜棚田を維持していくことは

年々難しくなってきているという窮状を知りました。

400年以上の歴史を持ち、海から朝日と風の中で丁寧に作られた

美味しいお米を守り、日本海を臨むこの絶景を守るために、

私たちが出来ることは何かあるだろうか?と自問しました。

その答えとして導き出されたのが「酒造り」でした。

 

私たちは棚田で採れたお米を継続的に買い取ることにより、

安定した農業収入作りに少しでも貢献できればと思い、

この日本酒造りをスタートさせました。

できあがったお酒は生産地の物語を伝えるメッセンジャーとして、

たくさんの方に棚田のことを伝え、棚田保全に対して皆さんに

興味を持っていただくことにもつながると思ったからです。

 

そして、より多くの方に棚田のことを知って頂くために

私たちは今回のクラウドファンディングに挑戦致しました。

たくさんの皆さまのご支援、メッセージを頂き

私たちは今までに経験したことのない勇気と感動を頂きました。

そして、皆さまのエールを岩首集落の方々にお届け出来ることを

嬉しく思います。

 

消費者にとって「生産者の顔が見える」ことが大事なように、

実は、生産者にとっても「消費者の顔が見える」ことは

非常に大きな励みになります。

皆さんのエールが農家の皆さんの笑顔を生み、

地域全体に笑顔を広げます。

 

それは日本酒の世界にも通じます。

皆さまからのエールと私たちの感動を酒造りに注ぎこみ、

先日無事に日本酒「龍のめぐみ」が誕生致しました。

月夜に照らし出された棚田の水面が静かに輝くように

私たちの中では穏やかな充実感が広がっています。

 

■スペシャルサンクス!

今回のプロジェクトに際し、改めて棚田に関心を持ちご支援を下さった皆さまに御礼申し上げます。

本当にありがとうございます!

 

そして、岩首昇竜棚田の大石惣一郎さんはじめ耕作農家の皆さん

イラストレイターの小川温子さん

デザイン監修の日下部昌子さん

たくさんの写真をご提供下さった伊藤善行さん

初心者の我々をご指導下さったReadyforご担当の皆さま

皆さまのおかげで今回このプロジェクトをやり遂げることが出来ました。

ありがとうございます!

皆さまとの御縁をくれたこのプロジェクトにも感謝です!

 

そして・・・佐渡島に「ありがとう」

佐渡は、自然・歴史・文化の多様性に溢れ、“日本の縮図” と言われる島。

その一方、少子化・高齢化・後継者不足など

日本の社会課題が山積するという意味でも“日本の縮図”です。

しかし、この島には昇竜棚田のように次の世代に引き継ぎたい

風景と豊かさがいっぱい詰まっています。

この風景の美しさや豊かさが衰えることはありません。

便利さや生産性だけでは語れない価値がここにはあります。

今、佐渡島の昇竜棚田の価値を発信することが、

大きな島国である日本のどこかの里山でも

共鳴していきますように。

 

佐渡にルーツを持ち、1892年より酒造りを続ける尾畑酒造のモットーは、

「米、水、人、そして佐渡」の4つのハーモニーで酒造りをすることです。

佐渡の物語や、棚田や大地のエネルギーを

日本酒を通してお伝えしていくことが、私たちの役割だと思います。

お酒をきっかけにいつか佐渡を訪れて頂き、

島の美しい朝日と夕日を楽しみながら

佐渡の美味しいお米とお酒をご堪能いただける日が来ることを願います。

 

その日を楽しみに。

 

■『龍のめぐみ』の一般販売は8月8日よりとなります。

 

■本日最終日を迎える棚田支援のクラウドファンディングはこちら

 

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