時々団体で来られるお客さんが今夜は一人で来られました。
はあ~とため息をつき「カウンターに座ってもいいですか?」と女性の方です。
最初に「飛龍頭」のご注文を頂きました。
お車で来られていたので「今夜はお酒が飲めない」と大変残念そうです。
しばらくして、
・・・ねぇねぇ、女将さん
今日のわたし、カッコ良く見えない?・・・と言われました
・・・いつもカッコいいわよ・・・と女将さん
お客さんは、そうじゃなくて・・・と続けます
・・・そうじゃなくて
女が一人、カウンターの席に座って、女将さんと会話しながら美味しい飛龍頭を食べる
今夜はお酒はないけど、お酒があれあば、チョビチョビ飲みながら、カウンターで、ほら、ねぇ・・・
そう言われれば
素敵な女優さんが演じるドラマでそんなシーンを何度か見たことがあるような
・・・演歌みたい?・・・とお客さんが笑いました
・・・最初の飛龍頭、沁みるわぁ~・・・
・・・美味しいものが食べられる!実はそれだけで人間、ありがいんだよね、ホントは・・・
おばんざい木むらには、ランチの時だけではなく
夜のお食事にも女性が一人でお越しになることが多々あります。
女将さんがまた「カッコいいね」と笑いながら言うと
「嬉しいなぁ~」とお客さんは少し照れてたように笑いました」
「なすのドライカレーも食べる!」
調理場からお店の奥までカレーの香りが漂い始めます
すると、他のお席のお客様も「ドライカレーかぁ」と言って「こっちも」と注文を頂きます
「う~ん、これこれ。無性に食べたくなる時があるのね」
とても満足して頂いた様子です
(お店に入ってきた時は、少し元気がない様子だったのに、不思議と今は元気そうは見えて少し安心しました)
帰り際に玄関で「また、一人で来てもいい?」って言われました
女将さんは
「勿論!うちは一人でも大歓迎、また来てね」と笑顔で手を振っていると
「また来るからね」と帰っていかれました、来られた時よりずっといい笑顔でした
こんなことがありました
お客様の「美味しい」とか「美味しかった」って笑顔は、私たちの元気の源になるんです