「境港サーモン」水揚げ開始 東日本大震災で養「境港サーモン」水揚げ開始 東日本大殖場移転11年目 | ★マエちゃん噴泉記★【大阪DE農業】

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 鳥取県境港市沖の美保湾で養殖されたギンザケの今シーズンの水揚げ作業が始まった。東日本大震災で宮城県女川町にあった養殖場が壊滅的な被害を受けた水産大手「日本水産」(東京都)が、境港に拠点を移して養殖を開始。11年目の出荷を迎えた今シーズンは水温も安定し、順調に生育しているという。

 

 作業は養殖場を運営する同社のグループ企業「弓ケ浜水産」(同市竹内団地)近くの岸壁で行われ、いけすから魚を海水ごとポンプで吸い上げて、活(い)け締(じ)めした後、サイズごとに選別。新鮮な状態でさばいて出荷され、「境港サーモン」のブランド名で全国のスーパーや百貨店で販売される。

 

 今シーズンは昨年11~12月に稚魚約90万匹をいけすに入れ、体長40センチ前後、約1・5キロの大きさに育った。日本海の速い潮流や荒波で育ったギンザケは運動量が多く、身が締まっており、刺し身や塩焼き、炊き込みご飯などで味わうのが一番という。

 

 作業は5月中旬まで続き、約1300トンの水揚げを計画しているという。弓ケ浜水産養殖部の鈴木龍生部長は「若手の人材も育ち、安定した養殖の技術を蓄積できている。調理しやすい切り身で店頭に並ぶので、利用しやすい食材として活用していただければ。鳥取産の安心、安全な食材として、将来はアジア各国の食卓にも並ぶよう輸出を模索したい」と話した。【山田泰正】