わたしの常備災 地震で停電 どうしたら。 | ★マエちゃん噴泉記★【大阪DE農業】

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地震の影響や電力需給の逼迫(ひっぱく)で、停電がより身近なリスクとなっている。16日夜の福島県沖の地震では、関東と東北などで約226万軒が停電した。地震に伴う場合は特に、復旧時の「通電火災」の予防など、対処に戸惑うことも多い。事前に知っておいたほうがよいポイントをまとめた。

 

スイッチを切り、電源プラグを抜く

まだ肌寒さが残る夜、地震による停電で、暖房が切れて困った人もいただろう。例えば、電気ストーブ。こうした電熱器具は使用中に停電すると一見、消えたように見える。しかし、電気が復旧してまたつけば、部屋に散乱した布や紙などの可燃物が接触して出火する通電火災が起こるケースもある。

 

そのため停電したらまず、電気ストーブなどのヒーター類、アイロン、ドライヤーなどの電熱器具は、いったんスイッチを切り、電源プラグをコンセントから抜くとよい。

 

プラグを抜いておくと、通電火災だけでなく、復旧時に家電が一斉に稼働し、ヒューズが切れたり、ブレーカーが落ちたりするのを防ぐこともできる。

気になるのは、「ブレーカーを落とす」かどうか。

 

基本的には、避難が必要になるなど停電から復旧しないまま自宅を離れる場合は、ブレーカーを落としたほうがよい。暗くてもあせらず対応できるように、普段からブレーカーの位置を確認しておきたい。

 

また、強い揺れを感知すると自動で落ちる「感震ブレーカー」の設置費用を補助する自治体もあるので、調べてみるとよさそうだ。

 

冷凍庫は普段から「防災」仕様に

一方、停電で気になるのが冷蔵庫の中身だ。

冷気はどれくらい持つのか。設置場所、季節などによって異なるものの「ドアを開けなければ2~3時間」といわれる。

 

停電が長引けば食品が傷む恐れが出てくる。食品の傷みを防ぐには、「冷凍庫の活用がカギ」と、防災士の資格を持つ料理研究家の島本美由紀さんは説く。

 

まずは、日頃からスペースの9割を目安に、冷凍庫に食品を詰めておく。食品同士が冷やし合い、溶けにくくなる。

 

空いたスペースには、水を入れたペットボトルを。保冷効果が高まり、電気代の節約にもなる。停電時は冷蔵室の保冷に役立つ。冷気は上から下へ流れるため、冷蔵室の最上段に移し替えよう。

 

常に製氷機の氷は満タンに。ポリ袋に入れて保冷剤代わりに、溶けたら飲み水になって無駄にならない。

 

「冷蔵庫は停電になってからの対策より、普段の備えが大事です」。こうした意識で、平時から冷凍庫の中身の確認を習慣にしよう。

外出先で被災したら…体力消耗しない工夫を

外出した夜、地震で停電、真っ暗に-。そんなとき、「基本的に無駄な移動は避け、体力を消耗しないようにすることが先決」と話すのは、東京都の「帰宅困難者対策に関する検討会議」委員を務めるNPO法人「ママプラグ」の冨川万美理事。

 

会社や学校は物資の備蓄などがあり、比較的安心して過ごせる。津波などで避難の必要がない限りはとどまろう。

 

問題は帰路など屋外で被災した場合。「視界がままならないなか、移動は特に危険。できればその場にとどまって」。ただ路上で過ごすのは不安だ。「ごく近くに駅やホテル、開いていれば大型商業施設など比較的安全な施設がある場合は身を寄せ、交通手段の再開まで待ちましょう」

 

屋外では、寒暑や人混みなどで体力の消耗も想定される。冨川さんは、普段から薄手のストールを持ち歩くようにすすめる。

 

「体を保温し、寒さをしのぐだけでなく、日中であれば日差しからも身を守れます。ハイヒールを履く日は折り畳みの靴も携行したほうがいいでしょう」。これに小さな懐中電灯や飲料水、あめなどを加えた防災ポーチを携えておくとなおよい。

 

スマートフォンは外出前に充電を済ませておく。自治体からの情報を得たり、家族や知人と連絡を取ったりしやすいようにSNSのアプリなどの扱いに慣れておくことも心掛けたい。(榊聡美、津川綾子)