オリーブを新たな特産品として誕生させる取り組み「オリーブ共育プロジェクト」が奈良県王寺町で進んでいる。試みを広く町民らに知ってもらうきっかけにと、町観光協会がオリーブの木約960本が植えられている町有地(約2・5ヘクタール)の「オリーブ畑」の愛称を31日まで募集している。【熊谷仁志】
きっかけを作ったのは、町内在住で元郵便局長の池田興仁(おきひ。約10年前からと)さん(63)定年退職後の人生設計を考え始め、注目したのが、雨量など気候条件が似ている瀬戸内海の小豆島(香川県)で栽培されているオリーブだったという。2014年ごろから取り組みを始め、その後、未利用の町有地の活用を町に提案した。今回、愛称を募集するオリーブ畑は18~19年に植樹。町によると、町全体では現在、7カ所に計約1370本が植えられている。
木の成長に伴って実の収穫も始まり、21年は約550キロを収穫。20年は約50キロで10倍以上に増えた。大阪産業大の学生らの協力も得て、「大和のしずく」と名付けた150ミリリットル入りのオリーブオイルの瓶を100本以上製造。一部は奈良市内のホテルで試験的に販売した。
王寺町は大阪近郊のベッドタウンで、山もある自然豊かな地域だが、面積はわずか約7平方キロメートルで農地も少なく、特産品と呼べるものはなかった。愛称を募集する畑は大和川南側の新興住宅地整備に伴って作られた斜面(同町南元町2付近)にあり、畑からは川の北側を走るJR関西線や信貴山、生駒山が望める。電車の窓からも畑を見ることができ、町は「オリーブのまち・王寺」のシンボルとしてPRすることも目指している。
池田さんは今後、自身が立ち上げた事業所「奈良和(やわらぎ)園」の活動を本格化させる考えで、「今年は少なくとも1トンは収穫できると思う。オリーブオイル製造に加え、実はピクルスとしても活用したい」と話し、本格販売に向けて意欲を示している。
オリーブ畑の愛称は電子メールと郵送で受け付ける。愛称名(ふりがなも)、名付けた理由(100字程度)、住所、氏名、電話番号、年齢を明記。最優秀賞、オリーブ賞、雪丸賞を選び、3人に町内飲食店で使える食事券とオリーブオイル1本(150ミリリットル)を贈る。詳しくは町観光協会(0745・33・6668)。
〇ワタシ想います。
コロナ禍で、孫に会えていません。悲しいです。
今年、もし会えると、みたらし団子を持っていきたいと・・・。