木の枝に素早く止まることができる鳥型のドローンを開発したと、米スタンフォード大の研究チームが発表した。ホバリングするよりも電力を節約でき、森林環境の観測などに使える可能性があるとしている。
研究チームは、野鳥が木の枝だけでなく、様々な形状の人工物をつかむことができる点に着目。野鳥の脚は、枝などにぶつかった衝撃で足首が曲がると腱(けん)が引っ張られる構造をしており、飛行の勢いを物をつかむ力に変えることができるという。
ドローンの脚はハヤブサをモデルとし、プラスチックと釣り糸でつくった。空中で投げられたテニスボールをキャッチすることも可能という。研究成果をまとめた論文が米科学誌「サイエンス・ロボティクス」に掲載された。
大竹博・九州工業大准教授(ロボット工学)の話「飛行ロボットの多くは、平らな場所での離着陸を前提としている。今回のような脚の機構を使えば、森林が多い日本でも離着陸場所が格段に広がるだろう」