ドラマ「太陽にほえろ!」「探偵物語」などで知られる俳優の松田優作さんの三十三回忌法要が6日、東京・築地本願寺で執り行われた。妻で女優の松田美由紀(60)、共に俳優の長男・龍平(38)、次男・翔太(36)、歌手の長女・ゆう姫(33)をはじめ親交のあった俳優ら60人が参列。希代の個性派俳優に思いをはせた。
優作さんは1989年11月6日に膀胱(ぼうこう)がんにより40歳の若さで亡くなった。同年公開の米ハリウッド映画「ブラック・レイン」に出演し、殺人犯として追われるヤクザを熱演。主演のマイケル・ダグラスや共演の高倉健さんをしのぐ高い評価を受け、これから世界に羽ばたこうとする時に惜しまれつつこの世を去った。
この日午後3時から始まった法要は家族や関係者のみが参加。女優の原田美枝子(62)や俳優の水谷豊(69)、リリー・フランキー(58)ら優作さんと交流のあった仲間が駆けつけた。僧侶が入場し、読経や焼香、法話などが行われた後、会食が催されたという。
妻で女優の松田美由紀(60)は「亡くなって32年。生きている時も亡くなってからも、これほどまで長く愛され続ける男だったんだと、改めて優作の偉大さを実感し、そして本当に感謝しています」と語った。さらに「家族の愛があるからこそ、頑張ってこれました。そしてファンの皆さまに助けていただきました。これからも、松田家をどうぞよろしくお願いします」とコメントした。
参列者には、優作さんの代表作であるドラマ「探偵物語」にちなみ、優作さんのステッカーが貼られたコーヒーが返礼品として渡された。
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◆松田優作(まつだ・ゆうさく) 1949年9月21日生まれ、山口県出身。72年、文学座付属演劇研究所12期生として入所。73年、ドラマ「太陽にほえろ!」のジーパン刑事役で脚光を浴びる。同年「狼の紋章」で映画デビュー。78年には村川透監督と初めてコンビを組み映画「最も危険な遊戯」で主演。79年、主演ドラマ「探偵物語」がスタートし、探偵・工藤俊作役を軽妙に演じ、人気を得た。