「社長のおごり自販機」誕生 ユニークすぎる自販機の「なるほど」な狙いとは。 | ★マエちゃん噴泉記★【大阪DE農業】

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 リモートワークの普及や時差出勤などが進み、社員同士のコミュニケーションに課題を感じている企業も多いのではないか。日本能率協会が1000人のビジネスパーソンを対象に実施した調査では、「雑談があることはプラスだと感じる」と回答した人が8割に上った一方、56.6%がコロナ禍で「雑談がしにくくなった」と答えた。

 

 その課題を解決するかもしれないサービスが登場した。サントリー食品インターナショナルが手掛ける法人向けの新サービス「社長のおごり自販機」だ。

 

 社員2人が専用の自動販売機に社員証を同時にタッチすることで、それぞれ飲み物が無料でもらえるというもの。飲み物はもちろん社長のおごり……ではなく、設置先の法人負担となる。

 

 既存自販機を改造し、社員証を読み取る認証基盤をはめ込んだ。もちろんお金を投入すれば通常通り1人で買うこともできる。

 

 なぜこのような自販機を開発したのか? サントリービバレッジソリューションの須野原剛事業推進本部長は「オフィスにいるときに大切な雑談、コミュニケーションを自販機で増やしたい」とその意図を語る。

 

 「自販機に1人で行くときはリフレッシュスペースとなり、2人で行けばコミュニケーションスペースになる。自販機に2人で飲み物を買いにいくきっかけをつくれば雑談を増やすことができるのではないか」(須野原氏)

 

 同社の若手社員が中心となってサービスを開発したという。気になるのは、このサービスのネーミングだ。導入に向けて社内実証を進めたところ、社員から“社長、ごちそうさまです”といった声が出てきたことがきっかけだった。自販機上部には「社長のおごり自販機」と記載したポップを配したが、導入企業の要望に応じて“工場長のおごり自販機”など、文言の変更を可能とした。

 

●97.8%が「コミュニケーションのきっかけになった」

 

 導入に先駆け、コクヨの新オフィス「THE CAMPUS」に同自販機を設置。同社の社員を対象とした実証実験では、アンケート回答者の97.8%が「コミュニケーションのきっかけになった」と回答した。

 

 自販機を利用した人からは「今日は1人作業の予定だったが、同僚に『自販機行かない?』と声をかけてもらい、流れで雑談のきっかけになった」「ワクワクさと達成感があり、とても楽しかった。いろんな人を誘ってやってみたい! と思いました」「たまたま同期とすれ違い、数年ぶりに近況を話し合うきっかけになった」と肯定的な意見が挙がったという。

 

 コクヨの黒田英邦社長によると、同社での実証中1カ月で1000回程度使われたという。つまり自販機を通して、1000組のコミュニケーションが生まれたことになる。一方で、導入する企業にとっては1つの自販機で20万~30万円の費用が発生するわけだ。

 

 その点についてコクヨの担当者は、「コロナ禍でオフィス内の構成や出勤頻度は変化し、企業側もお金の使い方が変わってきている。社員がオフィスに集まる意味を考えた時に、この費用を“人に対する投資”と考えれば決して高い金額ではないと思う」と指摘する。

 

 同自販機では、無料になる時間や曜日、同じペアで無料になる上限回数などをカスタマイズできるようにした。須野原氏は、飲料代を導入企業に負担してもらう特性上「積極的な売り込みは難しい」とした上で、「社内コミュニケーションを活性化したいと考えている経営者の力になれば」と意義を話す。サントリーでは首都圏から順次展開を開始し、22年までに100社への導入を目指している。

 

 

 

 

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