人の集まる場所に 気仙沼に建築士が「くるくる喫茶」オープン。 | ★マエちゃん噴泉記★【大阪DE農業】

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 「レトロで新しい」。そんな言葉がぴったりの喫茶店「くるくる喫茶 うつみ」が6月、気仙沼市役所近くの商店街にオープンした。東京都出身の建築士、吉川晃司さん(35)が、東日本大震災で浸水し、シャッターを下ろした店が増える市中心部で「人が集まる核となる場が必要」と空き店舗を再生。くすんだ緑色の屋根にガラス張りの昭和の雰囲気を残す外観を保ちつつ、内装はモダンに一新した。【神内亜実】

 

 吉川さんらがまちづくりの補助金を活用し、閉店した菓子店「うつみ」のリノベーションをした。震災後、妻の実家がある岩手県一関市に転居した吉川さんは、今回店を開いた八日町商店街などでまちづくりに関わり、空き店舗を利用したライブなどを開催。その中で、地元の人が集まる場所が少ないと感じ、思い切って自ら挑戦した。

 

 目指すのは、地域に根ざした喫茶店。地元のベーカリーのパンのほか、来店客らのお手製のお菓子など期間限定のメニューも多く、今月の人気は近くの託児所で働く2児の母親の手作りレモンケーキといった具合だ。「趣味以上、仕事未満の才能を持ち寄る場所にしたい」という。

 

 ハンドドリップコーヒーは1杯300円。近くに住む佐藤靖子さん(87)の「300円なら毎日来るよ」という助言の通りにした。開店以来、一番の常連客の佐藤さんが椅子に腰掛けると、ガラス越しに姿を見かけた知人が入ってきて、世間話に花が咲くことも。旬の生カツオを差し入れする客もいる距離の近さが魅力だ。ランチ後の時間帯に開いている立ち寄り先として重宝されている。

 

 八日町はかつて漁師でにぎわう繁華街だったが、漁業の不振や市街地の空洞化に震災が重なり空き店舗が目立つ。それでも、吉川さんは「古い街並みに共通の記憶を持つ人々がいることが、市街地の持つ可能性」と考えている。残された風景を生かしたにぎわいづくりで、古い建築の活用モデルの提示を目指す。

 

 毎月1日は、地域おこし協力隊員2人も「一日店主」となりカウンターに立つ。初回の9月は隊員が自前の器具を持ち寄り、お茶を仕立て、市観光キャラクター「海の子ホヤぼーや」を描いたラテアートも提供した。店と客という関係でなく、「みんなで何かに取り組む場所にしたい」との思いだ。「ボランティアや学生など外部とのつながりも大事にし、まちづくりの可能性を探りたい」

 火、日曜定休。営業時間は午後1~7時。

 

 

 

 

 

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