国際テニス連盟は25日、厳しい暑さの中で行われている東京五輪で、競技が始まった24日から会場の有明テニスの森(東京都江東区)で特別ルールを導入していることを明らかにした。気温、湿度、日射量などを基に算出する「暑さ指数」(WBGT)が30・1度を超えた場合、男女シングルスで選手が希望すれば、第2セットと第3セットの間に10分間の休憩を取れる。シャワーを浴びたり、食事したりすることが可能で、正午の気温が33度となった25日の試合もこのルールの下で実施された。
テニスの選手からは、競技の開始時間の変更を求める声も出ている。男子シングルスで世界ランキング2位のダニール・メドベージェフ選手(ロシア・オリンピック委員会=ROC)は、24日の試合後の記者会見で「今まで経験した中でも最悪の暑さの一つだった」と語り、開始を午後6時とすることを提案した。
同1位のノバク・ジョコビッチ選手(セルビア)も「過酷な湿度だ。ハードコートが熱を吸収してしまう」と話し、メドベージェフ選手の提案について「100%同意する。私も実際に要望した」と語った。
他の屋外競技の選手らも暑さに苦しんでいる。夢の島公園(東京都江東区)のアーチェリー会場では23日、女子のスベトラーナ・ゴンボエワ選手(ROC)が熱中症で倒れ、医務室で治療を受けた。
馬場馬術の選手は、えんび服やタイ、ハットなどの着用が義務づけられている。24日に馬事公苑(東京都世田谷区)で予選に出場したイエシカ・フォンブレドベルント選手(独)は「(暑さは)呼吸を忘れかけるほどだった」と話した。
■暑さ指数、既に厳重警戒レベル
日本スポーツ協会の指針では、暑さ指数31度以上は「運動は原則中止」、28度以上は厳重警戒レベルで「激しい運動は中止」などと定めている。
有明テニスの森の周辺は24、25両日に厳重警戒レベルに達したが、コート上の指数はさらに高かったとみられる。三上岳彦・東京都立大名誉教授(都市気候学)は「海のそばで湿度が高いうえ、直射日光で熱せられ、相当厳しい状況だったはずだ」と話す。
25日は、ソフトボール会場の横浜スタジアム(横浜市)周辺や、ビーチバレーが行われた潮風公園(品川区)周辺など他の会場も厳重警戒レベルとなった。
スポーツドクターも務める富和清訓(きよのり)医師は「大きな大会では緊張で発汗が増え、熱中症のリスクが高くなる。突然、体調不良になるケースも多い。休憩時間をさらに増やしたり、休憩でアイスベストを使用したりすることが必要だ」と指摘する。
○ワタシ想います。
例年、日本もバカに暑い。熱中症で搬送されたり亡くなる人が増えている。
そんな中、選手から言われて、ルール変更するのは、選手に失礼だ。分かって居たはずなのに・・・。
結局、分かって居なかったと言われても・・・。