今月2日、千葉県木更津市内にある自動車販売店に設置された、防犯カメラの映像です。
画面奥から傘を差した1人の男が現れると、高級車に近付いていきます。かばんを近くに置くと、中から何かを取り出し、助手席のほうに近付きます。そして、中の様子をうかがっているのが分かります。
その後、フロントバンパーの前でしゃがみ込み、何か作業をし始めます。かなり警戒心が強いのか、車が近くを通り過ぎる度に、物陰に身を隠しながら、作業を続けます。
そして、再びフロントバンパーの前にしゃがみ込むと、なんと、鍵が掛かっているはずのドアが開き、エンジンが掛かったのです。
男は、そのまま車で走り去って行きました。
自動車販売店の店長は「できることなら、きれいな状態のまま返してほしいですけど、きっとそうではないので。とにかく、あとは警察の方に、犯人を捕まえてほしいですね」と話します。
■車の機能を自由に操る…“新手口”とは?
本来は動かないはずの車が、なぜ動いたのでしょうか。
店側によりますと、男は、タブレット端末のようなものを使用していたといいます。実はそれが、専門家によりますと、最近被害が増えている、新たな手口だとみられているのです。
日本カーセキュリティ協会の撹上智久代表は「CANインベーダーという方法が取られている。新たな盗難方法というものが、出てきたという感じ」と話します。
この「CANインベーダー」を使うと、車の機能を自由に操ることができるというのです。
撹上代表は「バンパーを外して、そこから配線にアクセスするという感じ。今回は、タブレットのようなものが見えるということですので、それでコンピューターを操作してしまうということかと。セキュリティーを切ってしまう。ドアのロックを開ける。もしくは、エンジンまで掛けてしまうということが、可能になっている」と話していました。
対策の一つとして、細工をされても、エンジンが掛からない装置などを別途設置すれば、被害を防げる可能性があるといいます。
今回の被害額は約840万円に上るということで、店側は、盗まれたその日に、警察に被害届を提出しました。
○ワタシ想います。
今後、こうしたタブレット等を利用した犯罪が増えるかも。便利が不便な時代かも?。