「農家のブロマイド」商品に添えて 販路開拓や農家の連携強化も。 | ★マエちゃん噴泉記★【大阪DE農業】

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 農業を身近に感じてもらう新しいアイテム「農カード」が、全国で徐々に広がっている。生産者の写真をメーンにした「農家のブロマイド」で、農産物の販路開拓や消費者との交流などに活用。アニメキャラやスポーツ選手のトレーディングカードのようにコレクターも現れているといい、「作り手をアピールできる」と現場の意欲を高めている。

 

 今月上旬、ミニトマトの出荷に忙しい熊本県玉名市の農家、米村美城[はるき]さん(23)は、箱詰めした商品に自身の顔写真が載った農カードを一枚ずつ添えた。「通販の顧客に好評で、まさに『顔が見える農業』だ」と笑顔で語る。

 

 農カードは、全国の農家有志が昨年夏に始めた取り組み。名刺サイズで2種類あり、緑色の枠は生産者用、青色の枠は農業関係者用だ。裏面には販売サイトのQRコードなどを掲載。この半年間で、県内5戸を含む140戸がプロジェクトに参加した。

 

 米村さんは昨年12月に加入。会員制交流サイト(SNS)で農カードの存在を知り、新たな販路開拓の後押しになると考えて参加を即決した。

 

 収穫したトマトを、市場出荷からネット通販や直売所などの直接販売に切り替えるタイミングに重なった。地元スーパーの試験販売で、買い物客から「おいしかった」と声を掛けられたのがきっかけだ。経営的にも、価格が変動しやすい市場出荷分を減らす狙いがあった。

 

 農カードを導入した他の農家との交流も始まり、作物とセットで交換している。「質の高い農作物が届いて刺激になる。農カードが付いていると、自然と作り手に愛着がわく」と米村さん。

 

 農家としての意欲の高まりを実感しており「販路を広げ、栽培技術を高めていく過程が本当に楽しい。ブランド力アップにまい進する」と飛躍を誓う。

 

 農カードを発案したのは、愛知県でトマト農園を経営する小川浩康さん(30)。昨年夏、「漁師カード」を紹介するテレビ番組を見て、全国の農家にSNSで農業版への参加を募った。

 

 呼び掛けに応じたのは30~40代の若手農家ら。カードのみでは売買できないルールのため、普及は新たな顧客を獲得するチャンスになる。「やりがいを持って農業を頑張っていることを知ってもらい、子どもらが将来就農を目指すきっかけになればうれしい」

 

 新型コロナ禍で奮闘する全国の医療従事者にミニトマトを無償提供するなど、カード農家仲間と連携した活動も形になりつつある。(福山聡一郎)

 

 

○ワタシ想います。

 デジタルの時代、若い農家が自己主張する機会が増えたと。

 ワタシも、もう少し若ければ、参加を検討したかも。