2011年3月15日
月が地球に最接近する自然現象「スーパームーン(supermoon)」。
つい先週の3月9日、「3月19日、19年ぶりに月が地球に最接近 」
という記事をお伝えし、その2日後の11日に東北地方太平洋沖地震は
起きてしまった。科学者のなかには、この「スーパームーン」が
地震や火山活動と直接関係していると考える者もいるだけに、
多くの議論を巻き起こした。
しかし一方、アメリカ航空宇宙局(NASA)は、今回の日本の大地震と
スーパームーンは関連していないという立場をとっている。
NASAの天文学者デイブ・ウィリアムズ氏は、「大地震が起こったとき、
実際の月の位置は、地球に近いどころか、むしろかなり離れた
軌道上にあった」とABCニュースに語った。
「月の重力と潮の動きに関して言えば、3月11日は地球上、
ごく普通の日でした。地球自身が、スーパームーンが近づいて
いることを知ってでもいない限り、2つの事柄に科学的なつながりが
あるとは思えません」とのこと。
米地質学調査所の地球物理学者ジョン・ベリーニさんも、
スーパームーンと自然災害が関係しているという証拠は何もない
と述べている。「この件に関しては、数多くの研究がなされて
きましたが、これまでのところ、何一つ重大な事実は見つかって
いません」。
3月11日の大地震のわずか8日後に次のスーパームーンが起こる
とされるため、あまりのタイミングに、その因果関係を疑う人も数多い。
偶然か必然か。その答えが科学的に証明されるにはまだ
時間がかかりそうだ。
参照元:metro (英文)

