宇宙航空研究開発機構(JAXA)の種子島宇宙センターから
11日午前2時1分に新大型ロケット「H2B」で打ち上げられた
国際宇宙ステーション(ISS)に物資を運ぶ
無人補給機「HTV」の初号機は同日午前2時16分、
予定軌道への投入に成功した。
ISSへの物資輸送は米露欧に次いで4番目で、
日本の宇宙開発にとって本格的な国際貢献の第一歩になる。
HTV初号機は、ISSに滞在している飛行士の食料や日用品、
日本実験棟「きぼう」で使う日米の実験装置など
計約4・5トンを搭載。
今後、高度約400キロを周回するISSに徐々に接近し、
飛行士がロボットアームでつかんで18日にドッキングする予定。
物資の搬入後は不用品や廃棄物を積み込み、
11月初旬にISSを離脱して大気圏に再突入し、
太平洋上でほぼ燃え尽きる見込み。
ISSへの物資輸送手段は現在、米スペースシャトルのほか、
ロシアと欧州の無人補給機などがある。
来年に予定されているシャトルの引退後、
HTVは大型物資の唯一の輸送手段としてシャトルを
代替する重要な役割を担う。
日本は、きぼうをシャトルで運んでもらう代償として、
約680億円を投じてHTVを開発した。
平成27年度まで毎年、計7回の打ち上げが
国際協定で義務付けられている。
