【小学校お受験】 「これから? 今、年中さんですか?」 と言われたっけ(笑) | 尾花紀子オフィシャルブログ 「グッドネット・デザイン研究室」 Powered by Ameba

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この時期、思い出すのは17年前の今頃。
年長の息子は週末、小学校受験の幼児教室に通っていました。

フルタイム勤務だった私の子供たちは、二人とも保育園にお世話になっていました。
保育園入園テクはまたそのうち書きますが、当時は 「保育園児がお受験?!」 という風潮がまだまだあった頃でした。


そもそも、体験授業のために最初に幼児教室に行ったのは夏休み。
そのときの室長先生とのやり取りが、今でも笑えます。

 私  「入会希望なのですが」
 室長 「今、年中さんですか?」
 私  「いえ、年長です」
 室長 「小学校の入試日程はご存知ですか?」
 私  「はい、10月ですよね」
 室長 「できるだけ多く通えますか?」
 私  「私が仕事をしているので、土日祝になります」
 室長 「あと2ヶ月しかないのですが。。。」
 私  「子供の集中力は2ヶ月が限度とも言われますし!」
 室長 「いえ、でも。。。( ̄ー ̄;」
 私  「集中力のピークのときに受験日になりますから!」
 室長 「(困った顔)」

そりゃ、そうですよね。
たった2ヶ月しかないし、週末しか通えない。
今から引き受けて、かえって可哀想なことになってしまったら‥‥という時期でしたから。

「今から土日に通って可能な範囲を教えていただければ」 と私が言ったタイミングで、若い男の先生が声を声をかけてくれました。
実は、先生のご両親も仕事をされていて、保育園で育ったのだとか。

 先生 「ちょっと今、息子さんをお預かりしていいですか?」

どんな子なのか、どれくらい受験勉強に対応できるのか、それを見てくださるとのこと。
結果を話す先生は、複雑な顔をしていました。それは、息子が

受験時の 「正解」 以外の選択肢を選んだ際、
 それが答えである理由をしっかり説明できてしまう。
 (見方を変えると、これも正解だよ!ということです)
指示されたやり方より、要領のいい方法で
 あっという間に作業を進めてしまう。

実はこの二つ、社会に出たら役立つかもしれませんが、小学校お受験にはマイナス要素でしかないんですね。(苦笑)

いくつかの有名校の名前を挙げられ、「こういう学校を受験されるのであれば “正解” を答える訓練をしなければなりません。でも、息子さんの答えややり方は、決して間違っていないんです。どうされますか?」 と訊かれました。

息子の考える力は自慢なので、無理矢理矯正したはくありません。
そうまでして入学しても、周囲の子と合わないかもしれませんから。
彼の特性を伸ばせるような小学校があれば、そこに通わせたい 


これが私の出した結論でした。
この言葉を聴いて、その先生は「では、ボクがお預かりしましょう♪」 とおっしゃってくださいました。
それから、平日は私が家で、土日は先生が教室で、という二人三脚が始まりました

2ヵ月後、一番彼に合っているとみんなで結論を出した小学校に、入学することが決まりました。
受験当日、会場から出てきた息子はとても楽しそうに目をキラキラさせながら、試験内容と自分がどうしたかを話してくれたことは、今でも忘れられません。

6年間、毎日楽しそうに電車通学する息子を見ながら、あの時の判断は間違っていなかったことを確信。
そして、お兄ちゃんが楽しそうに通っているのを見て、娘も同じ学校で6年間を過ごすことになったわけです。

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小学校受験は、働くママにとっては本当に大変なこと。

私の場合は、息子を引き受けてくれた先生と、自宅と職場の間に子供に合った学校があったことが幸いしましたが、通学距離や校風等ではなく学校名というブランドで選んでいたら、あんなに楽しい時間は過ごせなかったかもしれません。

いいママ友にも恵まれ、卒業して10年以上経った今でも食事に行ったりしています。
彼女たちにはいっぱい助けてもらい、感謝してもしきれません。

通学する本人はモチロンのこと、パパもママもハッピーな6年間が過ごせる学校を選ぶことが、後で振り返ってみて 「よかった!」 と思えるような結果を生む最良の方法なのかもしれませんね