スケジュールの合間を縫っての日程調整。

朝イチで夫から採精し、持参する。

夫の出勤時間はずらせないため、ぎりぎりで朝7時半採取。

しかし10時予約の人は既に入っており、自分は11時に何とか押し込んでもらう形だった。

一般的には、採精から3時間以内に持参するように、と言われるらしい。

 

人工授精1時間前に持参して、精子の検査をしたり、濃度を濃くしたりの作業があるようなので

10時には行くよう言われていたため、9時半過ぎには到着したが。

 

嫌な予感は的中し、書類の不備。

計画書だと勘違いしていたが、同意書だと。

計画書しかもらってませんが・・・?

今日こんなことで、もうできないんかい。

(ちなみに後で家探ししたけれど、もらった書類は全部ひとところにまとめており

同意書は入っていなかった。夫も見たことないという)

 

ここでだめならもう全部やめるかな、と絶望していたが

J先生が、私の名前だけでもまず同意書を書き、ビデオ面談で夫の同意をとることで、何とか今日行ってくれるという。

後はメールかファックスで早急に同意書を送り、原本も早めに提出するということになった。

夫が前回の治療計画の時に来ていたから、顔はわかるので、と言ってもらえて。

夫も連絡がつき、何とか無事準備を始めてもらえる。

10時ジャスト。

夫に、人工授精までに精液が腐る! とLINEするが、10時に渡したなら平気では? と言われ正気を取り戻す。

渡した時点で大丈夫という発想がなかった。

漫然と保管するわけはないわなぁ。

 

夫の精液提出がなんか独特だった。

検体提出の部屋が、インターホンを押し、小窓を開け、置いておくシステムなのだが

何もない部屋にその小窓があるので、ディストピア感が強い。

小窓の奥は、よくあるトイレの尿検査の小窓みたいな感じで、物が置ける空間があり、向こう側にも小窓がある。

すると、小窓の向こうの職員さん(胚培養士さん?)が、夫の診察券番号を、シールを貼って書いてという。

私も夫が袋に包んだのをそのまま出してるので、初めて中身を見るが、ペンがない。

小窓経由でペンを借りる。

他も指示があり、なんか顔見ず、手だけ見えてこのやり取りするの、変な感じがする。

院内採精の人のプライバシー用なんだろうなと勝手に想像。

 

特別蒸し暑かったのかわからないけれど、待合室のエアコンが、我が家のエアコンなみに効いておらず

平日なのに土日並みに混んでいて、待つこと2時間半。突っ伏す患者さんも出てくる。

3時間ちょっとしかみていなかったので、仕事が押しそうだが、仕事先の連絡もつかない。

とりあえず待合室にあった、ミズイロという、胚培養士の漫画を読む。泣く。

でも2巻までしかない。続きが気になる。3巻買って今度おいていこうか・・・。

 

やっと呼ばれる。

夫の数値説明。

前回の精液検査より更に数字が良くなっていると。ほぼ全てが及第点。

濃度なんて、1600万以上が良いけれど、3300万。

夫、生命体として出来がいいんだよな。

 

かたや私の内診。

力抜いてと言われ、時間も押してるから全集中で力抜いてみる。

過去一普通に入るけど、途中から難路に。

22年難攻不落の不妊の壁は、物理的壁だったかもしれないと思いをはせていると、J先生が

「あれ? 排卵してないな・・・」

やっぱ卵なかったんじゃないの? とブルーになる。

夫の精液を持参した看護師さんから、名前の確認を再度受ける。

確かにこれ、ダブルチェックしなかったら、他科とは違った感じのアクシデントになるもんなぁ。

多分もっと奥に入れられたら良かったんだろうなという雰囲気の中、無事人工授精は終了。

 

「このままでいてくださいね」

 

また無防備状態で精神的に休まらない休み方になったので

時間を確認すると、5分ほどと。

もはや耐えよう。多分その方が、全てが早い。

 

そして診察。

一週間後に、卵の様子を見に来てもいいし、来ないで妊娠検査して、陽性ならもう今日で終わりで良いですと。

えっなんか寂しい(違)

そう簡単に終わることでもないけれど、次の話もしないんだなぁと思い、ぎりぎり仕事に間に合う時間に抗生物質フロモックスを受け取り、終了。

心の中で、逝ってしまった猫に、一応頑張ったよ、と伝える。

 

保険診療、5870円

薬代700円

也。