行きつけの漢方薬局がある。

震災から思わず災害支援にエントリーした時期、自分はかなり激しい喘息があった。

仕事の合間に、喘息からの声帯炎だけでも治したいと、職場から昼休憩で行ける漢方薬局を訪ねる。

結果、何をやっても若い頃から治らなかった声帯炎が治癒。

そことは、12年以上のつきあいになる。

 

常に仕事を詰め込み過労気味に見える私に、薬剤師のY先生はいつも、私の親と年が近いとは思えない元気な大声で喝を入れてくれた。

 

「いい!? おばけさん! あなたは、頭もいい! 人の役に立ってる! 人を助けてる! だけどね! 一度倒れたらもう、今みたいに人を助けられないのよ!?」

 

 

いやぁ~そうなんですけど、こんな仕事とこんな日程があってですねぇ~・・・^^;;

 

大体そんなことを言うと、「仕方ないわね」と、奥から謎の薬が出てくるのだ。

そんなこんなのドーピングで、何とか無事に今日まで走り続けてきた、のだが。

 

Y先生は実は不妊も専門。

ちらっとは話したことがあったけれど、

 

「おばけさんみたいに、緊張感高い仕事をし続けている人は、卵管がぎゅっと狭まっていると思う」

 

なるほど卵管。

そう考えると人体はよくできている。

とても産める状況じゃないなと身体も感じているんだろう。

 

で、かつては終わらせていた話。

 

しかし白猫の死を境に、突然不妊治療のスイッチが入った私は、Y先生にメールをした。

コロナ後遺症のブレインフォグで処方してもらった漢方(冠元顆粒)が何故か、更年期に差し掛かった私の生理を順調に戻していたから、それを多めに注文したかったのだ。

土日だから、メールの返信も、月曜以降だろうなと、のんびり構えていたら、夜電話が鳴った。

 

 

「おばけさん!? メール読んだわよ、猫ちゃん残念だったわね、今いい?」

 

 

すいません今猫の火葬中です・・・

かけ直します・・・

 

そして電話。

 

「あなたもう50よね! いい? 妊活はね、妊娠することがゴールじゃないの! あなたのように、賢くて元気な子を産むことなの! 病院行くの? 必ず血液検査結果教えて! 西洋薬ではできない、漢方でできることもあるから!」

 

確かにその通りだし、こういうことを言ってくれる人は、本当にありがたいなと感じる。

次回血液検査結果の翌日が半休なので、そこで予約を入れる。