世界観がね。
素晴らしいので、どうやって紹介するのが一番なんだろう?と悩んでいるところです。
なので、いつもとは違う感じで行こうかと。
もう、写真ギャラリーだと思って宿泊記をご覧くださいませ。
公式HPでも見ることができますが、お宿のコンプトが書かれた冊子でございます。
「時と泊まる」
金宇館は美ヶ原高原の麓の里山に佇む、わずか九室の小さな温泉旅館です。
昭和初期に建てられた木造三階建ての宿屋をもう百年残したい。
大切にしたのは時と共に味わいが増す自然な素材を用いること。簡素であり良質であること。
風情ある温泉街や息を飲む絶景はありません。
あるのは刻まれた歴史を残した空間の時間の蓄積と伝統的な宿屋の美しさ。
そして建物を囲む庭園の刻々と変化する光と風。
その中で過ごす、里山の息を味わう時間。
湯に浸かり解き放たれる時間。
大切な人と語らうひと時。
そして無になる時間。
当館で過ごす一日が掛け替えのない「時」となりますことを願っております。
この一文を読み、インスタグラムで宿を改装している様子を日々見ていたら「ああ、もう行きたい。行くしかない!」ってなったわけです。
実際、行ってみると。
贅沢なものは何もない。
宿があるのはまさかの住宅街。
なのに。
館内に入るとそこには浮世離れした別世界が広がっていて。
まさに「無」になれる空間が存在していた。
宿は静寂で美しく。
料理は素朴で繊細でどれも感動するほど美味しく。
率直に言って「秘密にしておきたい」宿。
時は大正十五年。ここ里山辺村で瓦屋を営んでいた初代館主金宇儀道司は屋根から落ちて療養中「おぼけ」の地に温泉が出ることを信じ、温泉掘削と旅館開業を夢見る。本腹すると仲間を募り私財を投じて道を開き、温泉掘削が始まった。三度の失敗を経ながらも、昭和三年ようやく湯脈にあたり、同年十一月一日(友引)旅館開業。金宇館の歴史がスタートした。
建物への思い
急な階段や軋みを奏でる廊下、揺らいで見えるガラスの建具・・・。
当館の建物は建築当時の造りを今に残しております。当時の職人の遊び心溢れる館内には、不思議な包容力のような温かさがあります。一方で現代の生活環境に慣れたお客様には少々ご不便に感じることもあるかと存じますが、これも古きよき時代の情緒と捉えて頂ければ嬉しく存じます。今の時代だからこそ、少しずつ手を入れ守り続けていくことも私共の使命と思っております。決して失ってはならない風情と快適な滞在空間の『気持ちのいいバランス』を日々、目指しております。
庭への思い
初代が建物と同じくらいに情熱を傾けて造り上げた中庭は、土地の傾斜を利用して作られた石組みの見事な庭園です。その中庭からつづ用に浴室棟を囲む庭園を庭のクニフジ園藤稔氏に新たに作庭して頂きました。昭和初期に造られた中庭と同じ地元の山辺石で石組みをし、湯が流れ落ちる滝からは湯気が立ち昇り、湯小屋の風情と相まって温泉場らしい情緒を感じる庭園となりました。庭園に庭園に囲まれた当館は一歩踏み入れば外の喧騒を忘れさせる緑豊かな空間が広がっております。にわも客室の一部と考え、自然を感じる空間をご用意できるよう、自然と対話しながら内と外の関係を創り上げていきたいと思っております。
これを踏まえて。
改装されていく姿をインスタグラムで拝見できたのは素晴らしかった。
見つけた時から、私の心に刺さりまくりのお宿だったんであ〜る。
到着して案内して頂いたのはラウンジ。
高級宿ではない。
シンプルでいて上質な時間が流れる空間。
流れているピアノの音がね。
素敵なの。
スピーカーもいいでしょう?
次は暖炉に火を入れる頃再訪したいかなぁ・・・・。
お宿には時計がなくて。
見たのはラウンジのこの小さな小さな時計のみ。
光と影の使い方がね。
素晴らしいの。
廊下の突き当たりも。
階段下の空間も。
全てが癒し。
古い建物なので、恐らく満室であれば隣のお部屋や上のお部屋の物音、話し声が気になるお宿だと思うんですよ。
けれど、何が幸いしたのかコロナの影響で。
1日3組限定なので、静寂そのものだったんです。
さて。
このようなお宿でobakanekoが選んだお部屋は「辻堂」
なぜこのお部屋にしたのか。
次でご紹介致します。